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小さな社会をたくさんつくる・2公民館をどう実践してゆくのか

公民館をどう実践してゆくのか 小さな社会をたくさんつくる・2

四六判 288ページ
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-13-051348-7 C3037
奥付の初版発行年月:2019年07月 / 発売日:2019年07月下旬

内容紹介

戦後市民の学習拠点として構想された公民館は,いま地域の危機のなかで自らのまちの問題を見つめ,行動し経営しようとする住民たちの「生きることとしての学び」の場として,新しい姿をみせつつある.全国公民館連合の指針と重なる前著『公民館はどう語られてきたのか――小さな社会をたくさんつくる・1』をより具体化した未来像.

著者プロフィール

牧野 篤(マキノ アツシ)

東京大学大学院教育学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 〈ちいさな社会〉をたくさんつくる――公民館を再考するために
 1 いい社会なのに活かせない
 2 人々が孤立する社会
 3 Society 5.0とあるべき公正な社会
 4 「恩送り」の関係と人への想像力
 5 人が人を想像する魅力的な社会
 6 〈ちいさな社会〉が焦点化される時代
 7 〈ちいさな社会〉実装の取り組み
 8 〈ちいさな社会〉をたくさんつくる

第1章 住民がアクターとなる〈学び〉の場――自治の触媒としての公民館二論
 1 「自治」の触媒としての公民館
 2 コミュニティをつくる公民館

第2章 当事者による地域経営の〈場〉――古い公民館の新しい可能性
 1 人々が存在を確かめ合う〈場〉
 2 当事者性へ
 3 実践から
 4 関係に立ち上がる当時者性
 5 当事者による地域経営へ

第3章 静かなダイナミズムが「まち」を支える――住民自治の開かれた自立性
 1 飯田市公民館への着目
 2 公民館分館への着目
 3 飯田市自治組織の構成と公民館の役割
 4 地域を支える基盤としての分館
 5 開かれた静かなダイナミズム
 6 自治の触媒としての公民館と〈社会〉としての〈わたし〉

第4章 公民館「的なもの」の可能性――自治と分権を発明し続けるために
 1 おカネが理由……
 2 現下の社会保障としての生涯学習
 3 自治の「触媒」としての公民館
 4 子どもが主役のまちづくり
 5 公民館構想の本質
 6 公民館を発明し直す
 7 新しい専門職の要請
 8 行政の〈学び〉化へ
 9 円よりも縁,ふたたび

第5章  公民館を地域づくりの舞台に――対談 小田切徳美×牧野 篤
 はじめに
 フラットな人間関係をつくる場である公民館
 当事者意識を育てる
 「公民館をやる」
 小さな困りごとから,自分たちで解決していく
 楽しさや達成感が次のステップになる
 小銭を稼ぐ
 長いスパンで考えることも大切

結び 〈学び〉の生成論的転回へ――公民館=自由への活動の相互承認プロセスの〈場〉
 1 能動的主体の逆説
 2 身体
 3 自治
 4 市場
 5 自由

あとがき――希望の薄明かりが差し込む社会へ


Reshaping the Practices of Kominkan:
Discussions on the Community Learning Center in Japan
[The Making of our 〈Societies〉,2]
Atsushi MAKINO


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