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ただ生きることの歓待の哲学〈非在〉のエティカ

〈非在〉のエティカ ただ生きることの歓待の哲学

A5判 408ページ
価格:7,260円 (消費税:660円)
ISBN978-4-13-051363-0 C3037
奥付の初版発行年月:2022年09月 / 発売日:2022年09月下旬

内容紹介

「生きることの根源に存在するかなしみの、どうしようもない孤独への方向性と、にもかかわらずひらきうる、他者とともに在る事態への方向性」へ。石牟礼道子、鶴見俊輔、アーレント、アガンベン、レヴィナスらを導きに語る。

著者プロフィール

小野 文生(オノ フミオ)

同志社大学グローバル地域文化学部教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 思考のはじまりの痕跡

第I部 人間的なるものの在り処――〈非在〉の思想的水脈

第1章 コモン・センスとしての応答的理性
     ――アーレントにおけるパトスと人間のもろさをめぐる省察
第2章 ただ生きること、あるいは〈非在〉の歓待
     ――アガンベンにおける「剥き出しの生」をめぐる批判
第3章 ホショウ科学時代のパテイ・マトス
     ――アガンベンにおける経験の思想と〈非の潜勢力〉 
第4章 審問されるコナトゥス、エティカの行方
     ――レヴィナスとアガンベンのスピノザ

第II部 〈かなしみの知〉と〈知のかなしみ〉のほとりから
     ――弱さとともに生きること

第5章 〈非在〉のエティカの生起する場所――石牟礼道子とパトスの記憶誌
第6章 悲しみの器と煩悩のケア
     ――近づくことの不可能性と遠ざかることの不可能性について
第7章 〈ひずみの底の未来イメージ〉、あるいは弱さの倫理
     ――鶴見俊輔のプラグマティズムと科学技術の政治性
第8章 「方法としてのアナキズム」考
     ――鶴見俊輔におけるユートピアとしての漫画的精神
第9章 〈知のひと(ホモ・サピエンス)〉から〈受苦するひと(ホモ・パティエンス)〉へ
     ――石牟礼道子と鶴見俊輔の出遭いから

終 章 〈非在〉のエティカ――ただ生きることの歓待のために

あとがき


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