バイオソフィア
生命と情報 分子遺伝学入門
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-13-062152-6(4-13-062152-1) C304
奥付の初版発行年月:1999年04月
「生命をつかさどる情報」は何にやどり,どのように発現するのか,また,遺伝学の進展は生物の見方をどのように変えていったか.古典的な遺伝学から,DNAレベルでの操作を行う現代の分子遺伝学まで,興味ある事例をひきながら解説する初学者向きの教科書.
目次
1 生命をつかさどる情報——親から子へ
1.遺伝学というもの——形質と表現型
2.メンデルの法則
3.大腸菌,ウイルスの遺伝学
4.相補性検定と対立遺伝子
2 遺伝子とは何か——子が親に似ることを担うもの
1.核酸が遺伝物質であることの発見
2.物質としてのウイルスの発見
3.高分子としてのDNA,RNA,タンパク質
4.DNA——遺伝子としての機能単位
5.生物界の共通言語——コドン表の解読
6.生物の巧妙な遺伝子の発現制御
7.タンパク質ができてから——セントラルドグマへの追加説明
3 動的な遺伝子——子はなぜ親と同一にはならないか
1.染色体と遺伝現象
2.遺伝子の組換え
3.染色体異常
4.突然変異と対立形質
5.体細胞内での遺伝子の変化
6.細胞質遺伝
4 変異体からみえてくる生物の姿——親子の違いからわかること
1.一遺伝子一酵素説と鎌状赤血球
2.遺伝子ライブラリー
3.細胞周期
4.トランスポゾンタギングと植物の耐病性現象
5.サプレッサー変異と相互作用する遺伝子産物
6.線虫とプログラム細胞死
7.RNA産物の二次構造
8.ドミナントネガティブ変異
9.変異体の貢献
5 現在の遺伝子研究——DNAからみた親子関係
1.ハイブリダイゼーションと遺伝子・変異の検出
2.性染色体・伴性遺伝・性決定因子
3.PCR技術
4.形質と独立した遺伝学の進展
5.染色体歩行と物理的地図
6.ショウジョウバエのボディープラン決定遺伝子
7.相同な遺伝子とモチーフ
8.逆遺伝学の登場
6 遺伝学と社会——子に何を伝えていくか
1.ゲノム配列がわかってみえてきた遺伝子の姿
2.生物が遺伝子進化のなかで試してきた道のり
3.育種における変異体
4.ヒトと遺伝学