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動物行動学の視座からアニマルウェルフェアを学ぶ

アニマルウェルフェアを学ぶ 動物行動学の視座から

A5判 152ページ
価格:2,970円 (消費税:270円)
ISBN978-4-13-062235-6 C3045
奥付の初版発行年月:2024年08月 / 発売日:2024年08月中旬

内容紹介

動物の心の健康を科学する――動物行動学の視点からアニマルウェルフェアを体系化。国際レベルを目指して、日本のアニマルウェルフェアの改善を推進する。畜産学や獣医学などを学ぶ人たちやアニマルウェルフェアに関心がある人たちにとって最適な教科書。

著者プロフィール

佐藤 衆介(サトウ シュウスケ)

東北大学名誉教授
1949年生まれ。1973年東北大学農学部卒、1978年同大大学院農学研究科博士課程修了。宮崎大学農学部助手、畜産草地研究所放牧管理部長、東北大学大学院農学研究科教授、帝京科学大学アニマルサイエンス学科教授、八ヶ岳中央農業実践大学校畜産部長などを歴任。農学博士。専門は動物行動学・畜産学。主著は『畜産学』(共著、養賢堂、2022年)、『人と動物の関係を考える』(共著、ナカニシヤ出版、2018年)、『動物行動図説』(共編、朝倉書店、2011年)、『アニマルウェルフェア』(出版会、2005年)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

第1章 アニマルウェルフェアとはなにか
1.1 ブランベル・レポートの視座/1.2 欧州の視座/1.3  世界動物保健機関(WOAH国際獣疫事務局旧OIE〉)の視座/1.4 日本の視座

第2章 アニマルウェルフェアの発展
2.1 アニマルウェルフェア改善の歴史――5つのエポック/2.2 各国の取り組み

第3章 日本のアニマルウェルフェア改善倫理
3.1 功利主義からの脱却/3.2 テロス哲学の日本的解釈/3.3 「5つの自由」モデル、「5つの領域(ドメイン)」モデルからマトリックス・モデルへ

第4章 考慮すべき行動とはなにか
4.1 自然な行動とはなにか/4.2 正常な行動とはなにか/4.3 内的に動機づけられた行動とはなにか/4.4 身体的および心的状態へ影響する行動とはなにか

第5章 栄養環境と行動的問題
5.1 摂食における競争の緩和/5.2 摂食行動のプログラム/5.3 行動抑制の結果としての常同行動/5.4 飼料エンリッチメントの実利性

第6章 物質環境と行動的問題
6.1 大気環境が行動におよぼす影響/6.2 光環境が行動におよぼす影響/6.3 音環境が行動におよぼす影響/6.4生活空間が行動におよぼす影響/6.5 その他のエンリッチメント

第7章 社会的環境と行動的問題
7.1 闘争緩和の方策/7.2 親和行動を含む向社会行動の促進/7.3 性行動に関する行動的問題/7.4 母子関係構築の方法と意義

第8章 ヒトとの関係と行動的問題
8.1 ヒトと動物との親和関係構築の方法と意義/8.2 動物の情動評価法/8.3 ネガティブ情動をもたらす断節の評価と回避の可能性

第9章 アニマルウェルフェア推進への課題
9.1 動物への愛着形成とアニマルウェルフェア教育の重要性/9.2 経済的支援の重要性――補助金、適正価格/9.3 応用動物行動学研究推進とその成果情報公開の重要性

おわりに/さらに学びたい人へ/引用文献/索引


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