魯迅を読み解く 謎と不思議の小説10篇
四六判 320ページ
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-13-083043-0(4-13-083043-0) C109
奥付の初版発行年月:2006年10月
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-13-083043-0(4-13-083043-0) C109
奥付の初版発行年月:2006年10月
内容紹介
『吶喊』『彷徨』『故事新編』のテキストを軸に,中国が近代を形成する激動期に魯迅が抱えた苦悩と葛藤を描く.そしてプレモダンからポストモダンへ駆けぬける魯迅の生き様のなかに,現代を生きるわれわれが何を見いだすか.魯迅がのこした「謎」をひもとく.
目次
はじめに
前奏曲 屈辱の青春(一八八一—一九一七年)
第Ⅰ部 『吶喊』から
1 出発の傷跡——『狂人日記』の謎
2 パラドキシカルな啓蒙の戦略——『孔乙己』論
3 私たちはみんな阿Qだ!——随想『阿Q正伝』
間奏曲Ⅰ 苦悩と葛藤(一九一八—二四年)
第Ⅱ部 『彷徨』から
4 おばあさんの繰り言——『祝福』論
5 ぼくたちの失敗——『酒楼にて』論
6 危機の葬送——『孤独者』論
7 女の描き方——『離婚』を中心として
間奏曲Ⅱ 躊躇と新生(一九二五—三〇年)
第Ⅲ部 『故事新編』から
8 つなぐ者——『非攻』論
9 関係性の網が覆わぬところなんてないのよ——『采薇』論
10 他者に開くこと——『起死』論
後奏曲 モダニティを超えて(一九三一—三六年)
あとがき