科学技術社会論研究第10号
「科学を評価する」を問う
価格:3,630円 (消費税:330円)
ISBN978-4-472-18310-2 C3040
奥付の初版発行年月:2013年07月 / 発売日:2013年07月下旬
果たして科学は測定できるのか――。社会や経済との関係から政治的意味合いが強くなりがちな「科学評価」を改めて問う1冊。ランキングや指標の独り歩きや、政策のための科学へのニーズの高まり、データ偽造に代表される科学界の不祥事といった、科学評価を巡る様々な課題に向き合い、今求められる「科学の質」を浮き彫りにする。
目次
特集=「科学を評価する」を問う
「科学を評価する」と問う――特集にあたって……福島真人、田原敬一郎
科学計量学と評価……調麻佐志
科学知の品質管理としてのピアレビューの課題と展望:レビュー……江間有沙
心理学のアナロジーで見る数値評価の問題……日比野愛子
研究開発評価の現在――評価の制度化・多元化・階層構造化……標葉隆馬、林隆之
科学の防御システム――組織論的「指標」としての捏造問題……福島真人
小特集
科学技術社会論の課題……村上陽一郎
科学技術社会論の10年……小林傳司
学会設立10年に思うこと――現場と現場をつなぐ学問としてのSTS……藤垣裕子
10年で、どこまで(どこへ)来たのだろうか……杉山滋郎
論文
当事者を開発者と結び付ける科学技術コミュニケーターの可能性――円盤式点字ディスプレイ開発過程の分析……韓星民、林真理
「心臓移植」が社会に受容される過程――南アフリカ事例の一考察……小久保亜早子
話題
食の問題とSTS……山口富子
『新通史―日本の科学技術』の刊行によせて……綾部広則
アジア太平洋STSネットワーク(APSTS)大会の報告……福島真人、鈴木舞
書評
福島真人『学習の生態学―リスク・実験・高信頼性』……石村源生
上山隆大『アカデミック・キャピタリズムを超えて―アメリカの大学と科学研究の現在』……瀬戸山潤
菱山豊『ライフサイエンス政策の現在―科学と社会をつなぐ』……東島仁
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投稿規定
執筆要領