科学技術社会論研究第15号
科学技術社会論の批判的展望
価格:4,070円 (消費税:370円)
ISBN978-4-472-18315-7 C3040
奥付の初版発行年月:2018年11月 / 発売日:2018年11月下旬
“科学技術社会論(STS)”の呼称がまだなかったころの科学論や科学技術論を含め、STSの現状に対する批判的な吟味・検討を行う。STSが論じる「社会」が何を指すのか、社会や公共の利益が実現できないならその原因は何か。社会的構造や政治・経済権力といった側面から問題を把握し、今後のSTSが取り組むべき課題を提示する。
目次
《特集=科学技術社会論の批判的展望》
科学技術社会論の批判的展望―特集にあたって(柿原泰)
「科学技術社会論」における「社会」をめぐる考察(後藤邦夫)
日本のSTSと科学批判―戦後科学論からポスト3・11へ(塚原東吾)
科学技術批判のための現代史研究(吉岡斉)
政治を語って政治を切り詰める―「科学技術社会論」における「政治」理解の狭さについて(木原英逸)
リスクの名の下に(美馬達哉)
21世紀における科学の変貌と科学思想―科学技術社会論はいかに対応するか(桑原雅子)
日本におけるSTS研究の展開―科学技術社会論学会予稿集の量的分析から(吉永大祐)
《論文》
身体経験としての「男性不妊」―無精子症事例に焦点をあてて(竹家一美)
《研究ノート》
2017年度科学技術社会論・柿内賢信記念賞特別賞受賞記念講演―市民科学の取り組みからみたSTSの10の課題(上田昌文)
ゲノム編集技術をめぐる規制と社会動向―農業・食品への応用を中心に(立川雅司)
医療機器と医学にまつわるSTS研究、そして日本を事例とするSTS研究の可能性―ワークショップ‘Humans & Machines in Medical Contexts: Case Studies from Japan’の試み(佐々木香織,Susanne Brucksch)
4S2017ボストン参加報告(杉原桂太)
STSにおけるアクションリサーチを考える―第15回年次研究大会における実行委員会企画ワークショップの議論から(三上直之、吉田省子、蔵田伸雄、早岡英介、永田泰彦、八木絵香、植木哲也、川本思心、佐々木香織)
《書評》
有本建男他『科学的助言―21世紀の科学技術と政策形成』(後藤邦夫)
鈴木舞『科学鑑定のエスノグラフィー―ニュージーランドにおける法科学ラボラトリーの実践』(山口富子)
柿原泰・加藤茂生・川田勝編『村上陽一郎の科学論―批判と応答』(廣野喜幸)
立川雅司『遺伝子組換え作物をめぐる「共存」―EUにおける政策と言説』(山口富子)
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