高等教育シリーズ153
変貌する世界の大学教授職
価格:5,500円 (消費税:500円)
ISBN978-4-472-40437-5 C3037
奥付の初版発行年月:2011年08月 / 発売日:2011年08月上旬
グローバル化や大学政策の転換、情報通信技術の革新などを要因として、世界同時進行で大学改革が進行している。17か国1地域のカーネギー大学教授職国際調査をもとに、変革の15年を経て世界の大学教授はどのような変貌を遂げたのかを明らかにし、21世紀の日本の大学教授職像の方向性を展望。『大学教授職の国際比較』新版。
目次
はしがき 有本 章
序章 変貌する世界の大学教授職 有本 章
はじめに/1研究の目的と方法/2研究の視座―規範とその崩壊/3大学教授職の規定要因/4大学教授職の変貌/おわりに
第Ⅰ部 環境の変化
1章 大学改革の世界的動向 江原 武一
はじめに―大学改革の背景/1大学の未来像/2大学改革と大学教授職の変容
2章 知識社会のインパクト 阿曽沼 明裕
はじめに/1「知識社会」論の普及/2イノベーション重視の知識社会論/3学習重視の知識社会論/4マネジメント重視の知識社会論/おわりに―神話としての知識社会
3章 グローバル化・国際化 黄 福涛
はじめに/1概念の解明/2教育活動の国際化/3研究活動の国際化/まとめ
4章 アカデミック・キャリア 小方 直幸
はじめに/1博士学位の取得状況―大学教授職の基礎要件へ/2博士学位の効用と大学教員の二層化/3学位をめぐる中心―周辺と国際化/おわりに
5章 流動性―研究活動を活性化しているか 浦田 広朗
はじめに/1大学教員はどれくらい移動しているか/2なぜ移動しないのか/3大学間移動がもたらすもの/まとめ
6章 ジェンダー・バイアス―教員のライフスタイル 木本 尚美
はじめに/1教員の関心の所在と教育・研究活動の実態/2仕事全般についての満足度と教育・研究の両立/3家庭生活環境/4日本の大学教員のライフスタイル/まとめ
第Ⅱ部 大学組織と生活
7章 管理運営 藤村 正司
はじめに/1コミュニケーションの喪失/2離脱/3管理統制主義対同僚性/おわりに―利得均衡点の変化
8章 労働条件 南部 広孝
はじめに/1所属大学の労働条件/2専門職としての大学教員/まとめ
9章 生活時間 長谷川 祐介
はじめに /1本章で用いる分析デ―タ/2生活時間の比較―一八カ国比較/3ライフステージによる生活時間の相違―日米英独比較/4教員の教育研究時間比率の規定要因/おわりに
10章 給与 天野 智水
はじめに/1人事の決定と研究・教育/2給与の規定要因/3所属機関外からの収入の規定要因/おわりに
11章 ストレス 西本 裕輝
はじめに/1我が国の大学教授職のストレス状況/2ストレスの規定要因分析/3ストレス因の国別比較/まとめ
第Ⅲ部 学問的生産性と評価
12章 研究業績の国際比較 大膳 司
はじめに/1研究業績形態別の平均成果量の国別・分野別比較/2研究活動平均総得点の説明枠組みと分析結果/おわりに
13章 教育活動 葛城 浩一
はじめに/1教育条件・環境/2教育改善活動の取り組み/3教育活動・授業内容等/まとめ
14章 研究と教育の関係 福留 東土
はじめに/1研究と教育の関係―世界と日本の現状/2大学院教育を通した教育・研究能力の育成/3研究と教育の関係に関する年齢区分別分析―大学教員の自己成長のあり方/おわりに
15章 評価 村澤 昌崇
はじめに/1評価の主体は誰か?/2評価に基づいた資源配分はどこまで進んでいるか/3業績主義・評価主義は教員の活動を後押しするか/結論
終章 大学教授職の展望 有本 章
はじめに/1本書の概括/2世界の大学教授職の変貌/3各国の大学教授職の特徴/4二一世紀型大学教授職の構築/5世界の中の日本の大学教授職―その変貌と今後の展望/おわりに―提言
索引