玉川大学教職専門シリーズ
道徳教育の本質と実践原理
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-472-40443-6 C3037
奥付の初版発行年月:2011年10月 / 発売日:2011年10月下旬
道徳教育の本質的なあり方を、我が国の道徳教育の歩みを辿りつつ、人間生活とのかかわりから明らかにする。また、学習指導要領で特に強調される「宗教的情操の育成」の重要なテーマである「生命に対する畏敬の念」や「豊かな体験」の具体的指導方法についても詳しく解説する。教職科目のテキスト、学校現場の先生方に最適。
目次
まえがき
一章 道徳教育の本質的な在り方を求めて
1 人間生活と道徳・宗教
2 我が国における道徳教育の歩み
(1)修身科による国民道徳の育成
(2)修身科の廃止、教育勅語の排除失効と教育基本法
(3)全面主義の道徳教育
(4)「道徳の時間」の特設
主要参考文献
二章 道徳教育の全体的構想
1 道徳と教育
(1)文化の中核としての道徳
(2)全教育活動の中で
2 行為による行為への教育
(1)ヘルバルトをめぐって
(2)知ることが善くするか
(3)学習学校から教育学校へ
(4)生成の過程に還元する
(5)行為と知見
3 教材のうちに脈動している道徳的価値への着目
(1)教科の目標と道徳
(2)教科と価値
4 道徳の時間の特質
(1)計画的・発展的な指導
(2)道徳的価値の内面的自覚
5 学校・家庭・地域社会との連携と協働
(1)学校・家庭・地域社会
(2)共通理解と連携・協働
6 道徳教育推進教師の役割
おわりに
主要参考文献
三章 宗教的情操の涵養― ―生命に対する畏敬の念を基に
はじめに
1 心の意味とその作用
2 宗教的情操の涵養とは
(1)現代人と宗教
(2)宗教的情操の涵養を求めて
3 畏敬とは
4 畏敬されるべき生命
(1)「生への畏敬」
(2)日本の心
(3)生命の意味
5 自己を見つめる
〔参考〕道徳資料を読む 「夕焼け小焼け」
6 どう育てるか
(1)心にやすらぎと落ち着きをもたらす場を構成する
(2)自己自身に導き入れる体験に培う
(3)感動的な文学・芸術との出会いを図る
(4)自己を見つめる場を設定する――道徳の時間の充実
(5)大人(教師)の感性を磨く
おわりに
主要参考文献
四章 体験に培う
1 心の作用を促す体験
2 豊かな体験事例
3 体験に根ざした学習を
五章 道徳授業の展開――道徳的価値の内面的自覚を図る
1 原点に還る
2 体験を基盤とした道徳授業
3 道徳的価値の内面的自覚を踏まえた指導過程
(1)自己の道徳的体験を内省する段階
(2)他者の道徳的体験を理解する段階
(3)自己の主体的な行為へと促す段階
(4)多様な、独創的な適用
4 沈黙の効果性
〔参考〕 道徳資料を読む 『花さき山』
(1)敬虔について
(2)作品について
(3)指導について
参考資料抄