1・2陸技受験教室(2)
無線工学A
価格:3,190円 (消費税:290円)
ISBN978-4-501-32200-7(4-501-32200-4) C3355
奥付の初版発行年月:2001年05月 / 発売日:2001年05月下旬
無線従事者,設備保守の資格試験の受験対策書
無線通信の分野では携帯電話などの移動通信を行うための無線局の数が著しく増加しており,放送の分野においてはデジタル化や多局化が進んでいる。これらの陸上に開設される無線局の無線従事者,無線局の設備保守を行う技術者として必要な資格が一陸技,二陸技である。あわせて年間1万人以上の受験者があり,科目合格の制度もある。本書は,「無線工学A」の科目合格を目的とした受験対策書である。
「無線工学A」で学習すべき内容は,通信機器を構成する回路理論からはじまり,送信機,受信機,変復調理論,測定機器,測定方法,各種通信システムまで実に広範囲に及んでいる.そのため,初めて無線技術士の国家試験を受験しようと考えている人にとっては,さてどこから勉強を始めれば良いのか,なかなか手がかりがつかめないというのが実状ではないだろうか.
「無線工学A」の出題範囲を考えるならば,すべてを1冊にまとめるには,知識の羅列に止めるか,または内容を大幅に絞り込むかのいずれかの方法しかない.本書においては後者の方法をとっており,はじめからすべての内容を網羅することは考えていない.その代わり,基礎琴論と試験に率いて重要度の高いものについて解説することを試みた.したがって,他の受験用参考書にはあっても本書に載っでいない内容も多々あり,また,紙数の制約から後に削除した項目もあることをご理解いただきたい.しかし「無線工学A」の全体の流れは押さえることができたと考えている.
ここ数年,通信・放送分野におけるデジタル化の波は激しく,旧来のアナログ技術と新たなデジタル技術が混在する状況が続いている.デジタル技術に関する出題が年々増えていることと,受験者にとっての学習の便宜を図る意味で,アナログ技術とデジタル技術の解説はできるだけ分けるように努めた.「デジタル伝送・デジタル変復調」という一章を設けたのは,そのためである.
本書の執筆にあたっlては,第1〜7章までは横山が担当し,第8・9章については吉川が担当したものである.
将来の無線従事者を目指す読者諸兄に,本書がそのための一助となれば幸いである.
2001年4月
著者しるす
目次
第1章 増幅・発振
第2章 変調・発振
第3章 デジタル伝送・デジタル変復調
第4章 送信機
第5章 受信機
第6章 システム・通信方法
第7章 テレビジョン
第8章 電源雑音
第9章 無線設備に関する測定
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