大学出版部協会

 

無線工学

一陸特受験教室
無線工学

A5判 264ページ 並製
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-501-32560-2 C3055
奥付の初版発行年月:2007年03月 / 発売日:2007年03月上旬

内容紹介

第一級陸上特殊無線技士試験対策テキスト.

前書きなど

 第一級陸上特殊無線技士(一陸特)の免許は,無線従事者として固定通信を行う固定局や人工衛星と通信を行う地球局などの無線局の無線設備の運用,あるいはメーカーなどで無線設備を保守する技術者として勤務するときに必要な資格です.
 また,無線局を開設するときや省令で定められた期間ごとに総合通信局の職員による無線局の検査が行われますが,その検査の一部が省略される条件として,登録点検事業者の点検があります.このとき,一陸特の有資格者は,登録点検事業者の点検員として従事することができます.
 そこで一陸特の試験問題においては,上に示した業務に従事する無線技術者が必要とする知識について出題されています.また,一陸特の資格の操作範囲には,より簡単に取得することができる二陸特,三陸特の資格の操作範囲も含まれています.これらの資格は陸上移動通信系の無線局の無線設備を操作することができる資格ですから,試験では陸上移動系の無線通信に関する内容が主に出題されています.最近の一陸特の国家試験の出題傾向として,これらの資格の操作に必要な多重無線設備以外の無線設備に関する問題も増加しています.
 本書では,現在出題されている国家試験問題に合わせて,その解答に必要な知識の解説を中心に構成しました.また,基本問題練習によって,その知識を確実なものとすることができます.
 本書の姉妹書である「集中ゼミ」は学習のまとめとして,「合格精選問題集」は国家試験前の練習問題として活用すると,効率よく合格することができるでしょう.
 一陸特よりも上級の資格として,第二級陸上無線技術士(二陸技),第一級陸上無線技術士(一陸技)があります.無線技術者としてそれらの資格を目指している方も多いと思いますが,いきなり上級の資格を受験するのはかなり難しいので,本書でひととおりのことを学習して一陸特を取得してから二陸技,一陸技の学習に進まれることをお勧めします.
 本書によって,一人でも多くの方が一陸特の国家試験に合格し,資格を取得することにお役に立てば幸いです.
 2007年2月
 著者しるす


目次

 一陸特とは
 本書の使い方
第1章 無線工学の基礎
 1.1 直流回路
 1.2 交流回路
 1.3 4端子回路網
 1.4 抵抗減衰器
 1.5 フィルタ
 1.6 伝送線路
 1.7 導波管
 1.8 半導体・ダイオード
 1.9 トランジスタ・電子管
 1.10 電子回路(増幅・発振・変調回路)
 1.11 電子回路(パルス・デジタル回路)
 基本問題練習
第2章 変調・復調
 2.1 アナログ変調方式
 2.2 パルス変調方式
 2.3 変復調器
 基本問題練習
第3章 多重通信システム
 3.1 多重通信方式
 3.2 マイクロ波通信回線
 基本問題練習
第4章 送受信装置
 4.1 FM(F3E)送受信装置
 4.2 SS−FM送受信装置
 4.3 PCM送受信装置
 4.4 受信機の特性
 4.5 衛星通信用の送受信装置
 4.6 電池
 4.7 電源装置
 基本問題練習
第5章 中継方式
 5.1 各種中継方式
 5.2 干渉・遠隔監視
 5.3 衛星通信回線
 5.4 多元接続方式
 基本問題練習
第6章 レーダ
 6.1 パルスレーダ
 6.2 CWレーダ(持続波レーダ)
 基本問題練習
第7章 アンテナ
 7.1 周波数帯の分類
 7.2 線状アンテナ
 7.3 アンテナの性能
 7.4 立体構造アンテナ
 基本問題練習
第8章 電波伝搬
 8.1 電波伝搬の分類
 8.2 直接波と大地反射波の干渉
 8.3 自由空間電波伝搬
 8.4 対流圏伝搬
 8.5 見通し距離
 8.6 山岳回折
 8.7 電波伝搬における諸現象
 8.8 衛星通信の電波伝搬
 基本問題練習
第9章 測定
 9.1 基本電気計測
 9.2 マイクロ波帯の測定機器
 9.3 無線機器に関する測定
 9.4 アンテナ系に関する測定
 基本問題練習

 国家試験受験ガイド
 索引

関連リンク

正誤表


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