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機械力学と構造

機械力学と構造

A5判 226ページ 並製
価格:2,530円 (消費税:230円)
ISBN978-4-501-41460-3(4-501-41460-X) C3053
奥付の初版発行年月:1999年01月 / 発売日:1999年01月中旬

内容紹介

 現在の機械工学は,今まで培ってきた技術を強固な基盤として,その領域をますます拡大している。本書は,機械工学のあらましを知っていただくための入門書として,多岐にわたる機械工学の分野から最も普遍性の高いと考えられる内容を紹介した。また,例題や演習問題は基礎的なものとするよう心がけ,現象の解析は避けた。

前書きなど

 今日,私たちの身のまわりで使われているさまざまな技術は,機械・電気・通信などの分野の枠を超え,それぞれが互いに融合しあった新しい技術体系をつくり出しています。私は,「機械工学は間口の広い学問であり,技術や工学の中で最も歴史の深い分野である。」と教えられてきました。そのなかにおける機械工学の定義付けも,時代によってその都度変遷し,現在ではロボットやコンピュータをはじめとして,バイオテクノロジー,メディカルエンジニアリング,環境関連までをも含んだ分野となっています。そして現在の機械工学は,今まで培ってきた技術を強固な基盤として,その領域をますます拡大しています。
 しかし,専門の教育課程を除いて,中学校や高等学校において工学教育が行われることはないと思います。学校教育における”理科”と”工学”との間には,大きなギャップがあり,初学者が工学に関心をもったにしても,その概形さえも理解できないのが一般でしょう。このようなとき,私は「新しいことは広く易しく知ってから,個々の項目を深く探ってゆくという方法が適切である」と考えています。
 本書は機械工学のあらましを知っていただくための入門書として,多岐にわたる機械工学の分野から最も普遍性の高いと考えられる内容を紹介いたしました。また,例題や演習問題は基礎的なものとするよう心がけ,現象の解析は避けました。本書により多くの方々が機械工学への興味をもち,専門の分野へ進むきっかけとなれば幸いです。
 最後に,本書の編集には東京電機大学出版局の石沢岳彦氏に全面的にお世話になりましたことを感謝申し上げます。
   1999年1月

小峰龍男


目次

第1章 図面の知識 
1.1 図面の種類
1.2 投影法
1.3 機械要素の図面
1.4 図学
章末問題①

第2章 機械材料と材料試験
2.1 金属材料
2.2 金属材料の性質
2.3 いろいろな金属材料
2.4 複合材料と機能材料
2.5 金属材料の試験方法
章末問題②

第3章 機械工作法
3.1 切削加工
3.2 塑性加工
3.3 溶接
3.4 鋳造
3.5 研削加工
3.6 表面加工法
章末問題③

第4章 機械力学
4.1 力の分解と合成
4.2 力のモーメント
4.3 仕事とエネルギー
4.4 仕事と動力
4.5 滑車
4.6 輪軸
4.7 運動と摩擦
4.8 斜面
4.9 機械の効率
4.10 機械の運動
章末問題④

第5章 材料力学
5.1 材料に作用する力
5.2 応用とひずみ
5.3 はり
5.4 軸
5.5 柱
5.6 トラス
5.7 圧力容器
5.8 熱を受ける部材
章末問題⑤

第6章 機構
6.1 機構と運動
6.2 歯車
6.3 クラッチとブレーキ
6.4 リンク機構
6.5 カム
6.6 無段変速機構
章末問題⑥

解答
索引


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