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サスチューニングの理論と実際

サスチューニングの理論と実際

A5判 212ページ 上製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-501-41730-7 C3053
奥付の初版発行年月:2008年09月 / 発売日:2008年09月中旬

前書きなど

 規制緩和でサスペンションの交換とチューニングが自由になり,多くのアフターマーケット製サスペンションユニットが発売されているが,チューニングを施すショップ,あるいはユーザーは,なかなかその性能を最大限に引き出すチューニングを施せていないのではないか,経験と勘でチューニングを行っているのが現状ではないか,という感じがする。
 そこで,サスペンションチューニングについて工学上の理論的裏付け,そして,有効な専用機器などの紹介を行うことにより,今日の市場でのサスペンションチューニングの人気,サスペンションの理論的知識への要求に,多少なりとも応えたいと考えた。
 本著は,自動車のサスペンションチューニングをテーマとして,その考え方,そして,実際面でのその有効活用の仕方,および,有効な専用機器の効果的な利用の仕方などを加え,できるだけ体系的,解説的にまとめたものである。
 至らぬ点は今後の課題とし,サスペンションチューニングに興味のある方に,少しでもお役に立てれば幸いである。
 なお,本書は平成12(2002)年(株)山海堂より出版し,今回前書に修正を加え,第10章を追記し,新たに本書を学校法人 東京電機大学出版局より出版することになった。
 出版に当たりお世話いただいた,学校法人 東京電機大学出版局 出版局長 植村八潮氏ほか,ご協力いただいた関係者の方々に深くお礼申し上げる。
 平成20(2008)年7月吉日


目次

第1章 サスペンションチューニングの概要
 1.1 サスペンションチューニングを振り返る
 1.2 アフターマーケットにおけるサスペンションチューニング
 1.3 サスペンションチューニングの体系
 1.4 サスペンションの構成要素
 1.5 操縦安定性の基礎理論
第2章 バウンス(上下動)系のチューニング
 2.1 概要
 2.2 スプリングのばね定数のチューニング
 2.3 ショックアブソーバ〜ばね定数のチューニング
 2.4 ばね定数〜タイヤ偏平率,ロードホイールの軽量化のチューニング
 2.5 有効な専用機器
 2.6 欧州製ショックアブソーバ・テスターについて
 2.7 ショックアブソーバの経時劣化
第3章 ロール系のチューニング
 3.1 概要
 3.2 ロール剛性配分〜車両のステア特性(US-OS)
 3.3 ロールステア〜車両のステア特性(US-OS)
 3.4 有効な専用機器
 3.5 過渡的ロール
第4章 コンプライアンス系のチューニング
 4.1 概要
 4.2 コンプライアンスステア
 4.3 有効な専用機器
第5章 ホイールアライメント・チューニング
 5.1 概要
 5.2 トー,キャンバー,キャスター,スラスト角など
 5.3 有効な専用機器
 5.4 サイドスリップ・テスター
第6章 サスペンションジオメトリー
 6.1 概要
 6.2 車高〜ロールセンター高,ロールステア
 6.3 ロールセンター高〜ジャッキアップの関係
第7章 ステアリング系のチューニング
 7.1 ステアリング系剛性チューニング
第8章 前後のブレーキ系チューニング
 8.1 現在のブレーキテスター
 8.2 理想的なブレーキ系チューニング
 8.3 欧州製プレート式ブレーキテスター
第9章 限界コントロール性と車両の各種試験装置
 9.1 コーナリングのスキッド限界(タイヤの滑り限界)付近のコントロール性
 9.2 車両の各種試験装置
 9.3 まとめ
第10章 フォーミュラカーの旋回限界時の車両運動性
 10.1 車両の重量配分の適正化検討
 10.2 まとめ
 10.3 フォーミュラカーに望まれる技術についての一考察
付録1 モーメント法の理論式などについて
付録2 ショックアブソーバ・テスター(オンザカー式)の測定メカニズム
付録3 二輪車のショックアブソーバ減衰力測定への適用におけるメカニズム(理論式)について
付録4 ステアリング系剛性チューニングの適正化メカニズムについて
付録5 テスターを用いた整備実施店例
参考文献
索引


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