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数値計算からハイパーリンクまでファーストステップMathematica

ファーストステップMathematica 数値計算からハイパーリンクまで

B5判 160ページ 並製
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-501-52830-0(4-501-52830-3) C3055
奥付の初版発行年月:1998年02月 / 発売日:1998年02月上旬

内容紹介

 Mathematica初心者が読みやすいように、ディスプレイ画面の描画を多用し、視覚的にMathematicaの基本的な扱い方を紹介する。
 基本的にMathematicaのバ−ジョンやマシン環境に依存しない内容で全体を構成する。Ver.3のボタンとハイパ−リンクについては、Ver.3 のみに限られる。URLへのHyperlinkにも触れて、「Mathematica, 電卓からWWWまで」を平易に紹

前書きなど

 「Mathematicaって何だろう」,「Mathematicaってどうやって使うんだろう」,「Mathematicaを使ってみたいけれど」と考える方に「とりあえずこうすれば使えますよ。」ということを紹介できればという目的で本書をまとめました。Mathematicaは数式計算,代数計算,グラフィクス処理,サウンド処理等を実行する大変強力な数式処理支援ソフトです。今日,私たちは高性能なコンピュータを大変容易に手に入れることができます。Mathematicaはコンピュータというハードウエアを簡単な手続きで,計算用紙やグラフ用紙に変えてしまうと同時に,手間のかかる計算処理をあっさりと片付けてしまう大変便利なソフトウエアです。私自身Mathematicaとつきあって間もないので,Mathematicaを使う度に,そのパワーの強力なことと奥深さにしばしば戸惑っています。Mathematicaによる高等数学の解析や工学への応用,統計学での大量の処理等,あらゆる分野での解析ツールとしてMathematicaに関する文献が数多く出版されています。私も専門分野で Mathematicaの助けを借りるためにそれらの良書を参考とさせていただき,やっとのことで何とか目的の処理を力づくでやっつけているというのが正直なところです。Mathematicaを自由に駆使している「Mathematica使い(魔法使いではありません)」の方の手法を見ると Mathematicaはプロフェッショナル仕様という感が拭えません。しかしMathematicaは問題意識を持ったそれぞれの方の目的とレベルに柔軟に対応できるソフトウエアなのです。コンピュータとソフトウエアの概略を漠然なりともつかんでいる方や,何らかのプログラミング言語を経験している方ならば,わずかな時間でMathematicaの機能を引き出すことができると思います。一方,コンピュータのハードウエアとソフトウエアの概念をつかまないままにMathematicaを使おうとすると「得体の知れないソフトウエア」「難しいソフトウエア」と感じられるかもしれません。本書はレーシングカーのようなMathematicaをとりあえずは,「走らせて,曲がって,止まる」という程度に使えるまでを紹介することを目的としています。本書で Mathematicaの魅力をつかんでもらえたならば,厚さ5cmや7cmにも及ぶMathematicaの解説書やそれぞれ方の専門分野に関する重厚な文献に発展していただければと考えます。
 本書で紹介するMathematicaはVersion2.2およびVersion3,マシン環境はWindows,Macintoshによるものですが,本書の範囲内であればこれらバージョンやマシンによる操作性の違いを意識する必要はありません。Mathematicaを始めてみたいと考える方に,Mathematicaを易しく伝える機会が無いものかと考えていたところへ,東京電機大学出版局の石沢岳彦氏から本書の企画を示唆され,本書をまとめる機会をいただきました。本書を足掛りとしてより多くのMathematicaユーザーが生まれることを期待いたします。石沢氏をはじめとして,多くの方々にお世話になったことを感謝いたします。
  1998年 2月

小峯 龍男


目次

Step 1 Mathematicaのあらまし
 1.1 Mathematicaで何をしたいか?
 1.2 インタラクティブなMathematica
 1.3 Mathematicaはインタプリタ型ソフトウエア
 1.4 Mathematicaの動きを知ろう
 1.5 Mathematicaの構成とメモリ管理を知ろう
Step2 ともかくMathematicaを使ってみる
2.1 初めての計算
 2.2 セルの属性を設定する
 2.3 Mathematicaはワープロ代わりにも使えます
 2.4 これから使う用語の説明
 2.5 Mathematicaの初めの約束ごと
Step3 Mathematicaの基本計算操作
3.1 数値計算
 3.2 数の定型処理
 3.3 式の計算
 3.4 数値計算用関数
 3.5 行列の計算
 3.6 リストの操作
 3.7 数値の取り扱い
Step4 グラフィクスを楽しむ
4.1 2つのグラフィクス
 4.2 2次元グラフィクス
 4.3 2次元グラフィクスのオプション
 4.4 塗りつぶしとパッケージのロード
 4.5 パラメトリックプロット
 4.6 極座標プロット
 4.7 陰関数のプロット
 4.8 3次元グラフィクス
 4.9 3次元グラフィクスのオプション
 4.10 3Dグラフィクスを平らに見る
 4.11 グラフィクスプリミティブ
 4.12 3次元のグラフィクスプリミティブ
Step5 方程式を解く
5.1 方程式はSolveで解く
 5.2 近似値解はNsolveで解く
Step6 極限値・微分・積分
6.1 出てこい極限値
 6.2 Mathematicaで微分
 6.3 積分はIntegrate
 6.4 微分方程式と数値積分
 6.5 入力パレットの使い方
Step7 統計処理とグラフ
7.1 パッケージをロードする
 7.2 パッケージに含まれる統計処理
 7.3 統計グラフの作成
 7.4 グラフオプション
Step8 Mathematicaでゲームプログラミング
8.1 数当てゲームのプログラミング
 8.2 勝手な数を発生する乱数
 8.3 繰り返しキーボード入力
 8.4 数当てゲームのプログラムを完成させる
 8.5 ゲームプログラムに手を加える
Step9 グラフィクスのプログラミング
9.1 家型模型の3次元グラフィクス
 9.2 三角すいを切る
 9.3 円筒と円すい
Step10 アニメーションとサウンド
10.1 アニメーション
 10.2 アニメーションのプログラム
 10.3 サウンドはPlay
Step11 Mathematicaのバージョン
11.1 ノートブックのコンバート
 11.2 バージョン3で初めにすること
 11.3 ノートブックのスタイル編集の例
 11.4 ノートブックに書き込む
Sttep12 Ver.3のボタンとHyperlink
12.1 ボタンとHyperlinkの考え方
 12.2 ボタンでできる事
 12.3 Hyperlinkでできること
 12.4 ボタンを作る
 12.5 ボタンの属性
 12.6 Hyperlinkを作る


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