パソコン（パーソナルコンピュータ）が，ここ数年で急激に高性能で安価となったため会社にたくさん導入されるようになり仕事の仕方も大きく変わりました．もう，電話と同じように1人がパソコン1台の時代です．
　しかし，新しい問題が出てきています．パソコンを大量に導入しても本当に使いこなせる人材が不足しているのです．これまでの大型コンピュータは，少数の専門家と，一部の利用者によって運営されていました．そして，利用者はただ使うだけでよかったのです．しかし，パソコンは全社員が自分のために使うために，少数の専門家だけでは手が回りません．
　いま，利用者が自分の仕事にパソコンを活用するために，自分でシステムを設計し，システムを作り，システムを運用することが求められています．また，そのような人を指導できる人材が求められています．
　システムアドミニストレータは，まさにこのような知識を持った人材です．システムアドミニストレータは，現在最も社会から求められている資格といってよいでしょう．
　この本は，初級システムアドミニストレータ試験に合格するための本です．この本は，情報処理試験の出題範囲とされている「情報処理技術者スキル標準初級システムアドミニストレータ」に準拠して，予想問題と既往問題を収録し，簡潔な解説をしました．みなさんが，この本で勉強されて見事合格されますことを祈念致しております．

荒川幸式