学生のためのOpenOffice.org
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-501-54280-1 C3004
奥付の初版発行年月:2007年02月 / 発売日:2007年02月中旬
実践的な例題と豊富な実習課題.
すっかり当たり前の風景になったので意識することは少ないが,どこに行ってもパーソナルコンピュータ,いわゆるパソコンがある.メールやWebサイトを使うのは普通のことだし,ビジネスや研究活動においては,ワープロや表計算,プレゼンテーションといった統合オフィスツールが欠かせない.
現状では,このような統合オフィスツールとして,Microsoft Officeが幅広く使われている.しかし,特定のソフトウェア企業の製品に依存していると,独占による運営コストの上昇や,特定ツールでしかファイルを開けないといった,ベンダーロックインという問題が起こる可能性がある.ユーザーにとっては,特定のツールに依存せず,いろいろなツールを利用できる能力を身につけておくのが望ましい.
そこで,代替品として注目されているのがOpenOffice.org(オープンオフィス ドット オルグ)という統合オフィスツールだ.オープンソースで開発されており,無償で入手できるので,導入コストが少なくなると言われている.Microsoft Officeとも高い互換性をもち,基本的な操作も似ている.すでにMicrosoft Officeを身につけたユーザでも,違和感なく使うことができる.ファイルフォーマットは,OpenDocumentとしてISO標準になっており,ジャストシステムやIBMも,このファイルをサポートしている.
本書は,大学1,2年生および高校生を対象にしたOpenOffice.org2の実習テキストである.OpenOffice.orgについて基本的な文書・表計算・プレゼンテーションの作成方法と便利な活用方法を解説する.簡単な操作から応用までを順に取り上げていくとともに,実践的な例題と豊富な実習課題を用意している.
執筆には,WindowsXPとOpenOffice.org2.0.2を使用し,2.0.4で動作確認を行った.OpenOffice.orgは,進化のスピードの速いソフトウェアだが,本書で取り上げる基本的な使い方であれば,これ以降のバージョンであってもほぼそのまま使用できるはずである.
本書が,OpenOffice.orgを使う学生諸氏の一助になれば幸いである.
2007年1月
著者記す
目次
第1章 OpenOffice.orgの初歩的な操作を学ぶ
1・1 OpenOffice.orgの特徴を理解する
1・2 OpenOffice.orgの共通操作
第2章 Writerで文書を作成する
2・1 基本的な文書を作成する
2・2 表を作成する
2・3 箇条書きと番号付けを操作する
2・4 Wordとの互換性
第3章 Writerで長文レポートを作成する
3・1 長文レポートを作成する
3・2 体裁を整える
3・3 複数の文書ファイルを統合する
第4章 Calcで表ドキュメントを作成する
4・1 簡単な表を作成する
4・2 計算する
4・3 複雑な表を作る
4・4 Excelとの互換性
第5章 Calcでデータを集計する
5・1 膨大なデータを整理する
5・2 クロス集計する
5・3 データベースから読み込む
第6章 Impressによるプレゼンテーションの作成
6・1 基本的なプレゼンテーションを作成する
6・2 プレゼンテーションで発表する
6・3 スライドショーの効果を高める
6・4 その他の資料を作る
6・5 テンプレートを作成する
第7章 便利な機能を使いこなす
7・1 図形描画機能で作図する
7・2 フォントワークでロゴを作成する
7・3 Mathで数式を記述する
7・4 他のツールのデータを利用する
7・5 宛名ラベルに差し込み印刷する
第8章 著作権とオープンソースについて知る
8・1 著作権を知る
8・2 ソフトウェアライセンスを知る
8・3 オープンソースを知る
付録 さらに詳しくなるには
A・1 入手とインストール
A・2 ドキュメント
索引
関連リンク
・ダウンロード:例題・演習問題