Mathematicaによる金融工学
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-501-61810-0(4-501-61810-8) C3033
奥付の初版発行年月:2000年09月 / 発売日:2000年09月下旬
数式処理ソフトウェア「Mathematica」のシミュレーション機能をを駆使して,金利計算からデリバティブまでを解説.従来の類書とは異なり,「計算すること」による理解の促進を重視した.経済学専攻の学部生,理数系学部生・大学院生,一般ビジネスマンなど,金融工学に関心をもつ初学者を読者対象とした,金融工学の入門書.
本書は, 金融工学を学んでみたいという初学者を対象に書かれています. 主な読者として,経済学を専攻する学部生、金融に興味のある理科系学部生・大学院生等を想定しています.
本書を執筆している間にも, 金融工学に関する多数の書籍が書店の店頭に並び, デリバティブに対する関心の非常な高まりを感じました. 一方で, これらの著書の多くがその冒頭で「難解な数学は省略する・・・」と記しています.
本書では「計算する」ことに重点を置き, 計算する楽しみ・計算による理解の促進を執筆テーマの柱としました. その計算を行うための道具が数式処理ソフトウェアであり, その中で最も普及して使い勝手の良いMathematicaを使用しています.
著者の経験の浅さおよび時間的な制約により, デリバティブのリスク分析, 最新のデリバティブ動向など,より高いレベルの内容にまで踏み込めませんでした. また, 適切でない表現も多くあるものと思われます. 読者賢者には,それらの点についてぜひご指摘いただければ幸いです.
さて, 本書の執筆にあたり, 業務時間外の執筆のため予想以上に出版が遅れ, 東京電機大学出版局の植村八潮・菊地雅之両氏にはなにかとご面倒をおかけしました. 心より感謝申し上げます.
また, さくら銀行山田誠金融市場部長, 定本禎弘商品開発第二グループ長には, さくら銀行でデリバティブ業務に携わる幸運を与えて頂き本書を執筆する途を開いてくださいました. さらに, 著者の非才を補うべくご助言・ご指導くださったさくら銀行関係各部の皆様, ホームページの掲載を快諾してくださった各社の皆様, 数式処理を学ぶ機会を与えてくださった大学の恩師, 特に通貨オプションについて有用なアドバイスをくださったさくら銀行市場営業部入山元英調査役, 校正に多大な労をとってくれた市村浩隆氏に対し厚く謝意を申し上げます.
2000年8月
さくら銀行金融市場部
椎原 浩輔
目次
第1章 Mathematicaの使い方
第2章 金融工学の基礎
第3章 スワップ取引
第4章 イールドカーブを作ろう
第5章 オプション取引・基礎編
第6章 オプション取引・応用編
付録A カレンダー
付録B CD−ROMの使い方
問題の解答
参考文献