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対面行動の社会学儀礼としての相互行為 〈新装版〉

新訳版 叢書・ウニベルシタス198
儀礼としての相互行為 〈新装版〉 対面行動の社会学

四六判 342ページ 上製
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-588-09951-9 C1336
奥付の初版発行年月:2012年06月 / 発売日:2012年06月上旬

内容紹介

人と人との対面的状況における行為のパターンを詳細に分析・体系化し、相互行為の場における儀礼的要素を抽出しつつ、その社会的機能を究明する。デュルケームの影響の下に独自のコミュニケーション研究を行ない、フィールド・ワークに基づく日常生活の微視的分析をもとに、社会的存在としての人間の行動原理を儀礼(習慣)の観点から基礎づけたゴッフマン社会学の主著。

著者プロフィール

アーヴィング・ゴッフマン(ゴッフマン,E.)

(Erving Goffman)
1922-83。現代アメリカの代表的な社会学者。カナダに生まれ、トロント大学卒業後アメリカに移住。シカゴ大学大学院(社会学専攻)に進み、W.L.ウォーナーに師事。49年同大学で修士号を取得し、同年より51年までエディンバラ大学の社会人類学科に籍を置き、シェトランド諸島のフィールドワークに従事。
53年にその成果をまとめた論文でシカゴ大学より博士号を受ける。54年より57年まで合衆国国立精神衛生研究所の研究員として研究のかたわら、精神病患者の参与観察を行なう。カリフォルニア大学バークレー校教授、ハーバード大学国際問題研究センター特別研究員、ペンシルバニア大学人類学・社会学系教授を歴任。この間、61年マッキーヴァー賞を受賞、82年アメリカ社会学会長に選任される。本書(67)のほか、『行為と演技──日常生活における自己呈示』(59)、『出会い──相互行為の社会学』(61)、『アサイラム──施設被収容者の日常世界』(61)、『スティグマの社会学──烙印を押されたアイデンティティ』(63)、『集まりの構造──新しい日常行動論を求めて』(63)等の著作がある。

浅野 敏夫(アサノ トシオ)

1947年に生まれる。茨城大学文理学部英文学科卒業。茨城キリスト教大学教授。現代アメリカ文学専攻。2012年4月死去。
訳書:エドマンドソン『反抗する文学』、アイスラー『聖なる快楽』、テイラー『ノッツ nOts』、ワイス『危険を冒して書く』、ジラール『ミメーシスの文学と人類学』、カーン『時間の文化史』『空間の文化史』、パウエル『エロスと精気』、スタム『転倒させる快楽』、クンデラ『小説の精神』(共訳)、ジェイ『文化の意味論』──以上、法政大学出版局刊。アイスナー『カフカとプラハ』(共訳)、テツマロ・ハヤシ編『スタインベックの創作論』──以上、審美社刊。『スタインベック書簡集』(共訳)──大阪教育図書刊。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 凡例
 謝辞
 序文

第一章 面目-行為──社会的相互行為における儀礼的要素について
各種の基本的面目-行為
点をかせぐ──面目-行為の攻撃的利用
適切な面目-行為を選ぶ
面目-行為における協力
自己の儀式的役割
会話の相互行為
面目と社会的関係
儀礼的秩序の性質

第二章 敬意表現と品行の性質
初めに
敬意表現
品行
敬意表現と品行
儀礼的冒瀆
結論

第三章 当惑と社会的組織
当惑という言葉
当惑の原因
当惑の領域
当惑の社会的機能

第四章 相互作用からの心的離反
I 序論
II かかわり合いの義務
III 心的離反の形態
IV かかわり合いにともなう侵害がもっている連鎖する性質
V かかわり合っているという見せかけ
VI 枠組みの一般化
VII 結論

第五章 精神的症候と公序良俗

第六章 アクションのあるところ
I チャンス
II 結果性
III 運命性
IV 実際的なギャンブル
V 適応
VI アクション
VII アクションのあるところ
VIII 性格
IX 性格の競争
X 結論

 原注
 訳者あとがき
 人名索引
 訳語対応表・事項索引 


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