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私悪すなわち公益蜂の寓話 〈新装版〉

叢書・ウニベルシタス157
蜂の寓話 〈新装版〉 私悪すなわち公益

四六判 410ページ 上製
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-588-14015-0 C1310
奥付の初版発行年月:2015年08月 / 発売日:2015年08月下旬

内容紹介

〈ブンブンうなる蜂の巣〉の寓意詩は、大胆な逆説をこめて市民社会の倫理と経済原則との間の関連をうたい、近代社会・経済思想の一源泉となった。著者自身による注釈、美徳の起源についての考察、慈善と慈善学校についての試論、社会の本質についての考究、索引等を含む上巻の完訳。

著者プロフィール

バーナード・マンデヴィル(マンデヴィル バーナード)

(Bernard Mandeville)
マンデヴィルは利己主義の思想家で、マキアヴェリ、トマス・ホッブズ、アダム・スミス、マルクスなどとつづく人たちのなかにその位置を占めている。1670年にオランダで生まれ、ロッテルダムのエラスムス学校に進み、1685年10月にライデン大学に入学、1689年3月に哲学の学位論文を提出し、1691年3月に医学博士の学位取得のあと、神経系統の医者になる。まもなく英語を学ぶためロンドンに渡り、医者として開業しながらそこに永住するにいたる。1699年1月にイギリス女性と結婚、少なくとも二子はもうけている。1733年1月に死去。無名時代の彼については知られているものの、もっとも著名な人物の一人であったころの記録はほとんどない。ただ彼への誹謗のみがひとり歩きしている感じだが、彼に会ったベンジャミン・フランクリンによれば、剽軽で愉快な人物であったようだ。著書には本書正・続編の他に、『寓話』(1703年)、『ヒポコンデリー症とヒステリー症についての論文』(1711年)、『自由思想』(1720年)、『名誉の起源』(1732年)などがある。

泉谷 治(イズミヤ オサム)

1934年、青森県北津軽郡五所川原市金木町大字川倉に生まれる。青森県立五所川原高校を卒業後、東京大学文学部英文学科を経て、1962年、同大学院修士課程を修了。法政大学文学部英文学科名誉教授。2013年11月、瑞宝中綬章を受章。著書:『イギリスの風刺小説』(共著、東海大学出版会、1987年)、『愚者と遊び──スターンの文学世界』(法政大学出版局、2003年)、訳書:D.デフォー『疫病流行記』(現代思潮社、1967年)、『イギリス通商案──植民地拡充の政策』(法政大学出版局、2010年)。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 凡例

緒言

ブンブンうなる蜂の巣──悪者が正直者になる話

序文

美徳の起源についての考察

注釈

慈善と慈善学校についての試論

社会の本質についての考究

索引

本書の弁明

 訳注
 訳者あとがき


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