大学出版部協会

 

探偵小説の哲学〈新装版〉

叢書・ウニベルシタス811
探偵小説の哲学〈新装版〉

四六判 180ページ 上製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-588-14077-8 C1310
奥付の初版発行年月:2023年11月 / 発売日:2023年11月下旬

内容紹介

1925年に執筆された最も初期の探偵小説論。「ホテルのロビー」「探偵」「警察」「犯罪者」等を素材として,合理的理性に支配された近代社会のアレゴリー画を描く。

著者プロフィール

ジークフリート・クラカウアー(クラカウアー ジークフリート)

ジークフリート・クラカウアー
(Siegfried Kracauer)
1889年、フランクフルト・アム・マインのユダヤ系の家庭に生まれる。ダルムシュタット、ベルリン、ミュンヘンの大学で建築、哲学、社会学を学ぶ。1921年、「フランクフルター・ツァイトゥング」紙の学芸欄編集部に入り、ジャーナリストとして活動。映画、社会学関係の著作を発表。ベンヤミン、ブロッホ、アドルノ、ホルクハイマーを識る。1933年パリへ、次いで1941年にアメリカに亡命。博物館学芸員、ラジオ関係、コロンビア大学などに勤務し著作活動を続ける。1966年、ニューヨークで死去。
本書のほか、『歴史――永遠のユダヤ人の鏡像』(邦訳、せりか書房)、『サラリーマン――ワイマル共和国の黄昏』(邦訳、法政大学出版局)、『天国と地獄――ジャック・オッフェンバックと同時代のパリ』(邦訳、ちくま学芸文庫)、『カリガリからヒトラーへ――ドイツ映画1918–1933における集団心理の構造分析』(邦訳、みすず書房)、『映画の理論――物理的現実の救済』(邦訳、東京大学出版会)、『大衆の装飾』(邦訳、法政大学出版局)、小説『ギンスター――クラカウアーの自伝的小説』(邦訳、せりか書房)などの著書がある。

福本 義憲(フクモトヨシノリ)

福本 義憲 1947年、兵庫県に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科独語独文学修士課程修了。東京都立大学名誉教授。専攻、ドイツ語学・ドイツ文学。
著書に、『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書)、『ドイツ語会話110番』(旺文社)、『クラウン独和辞典』(共著、三省堂)など。訳書に、シヴェルブシュ『敗北の文化――敗戦トラウマ・回復・再生』、『ベルリン文化戦争――1945–1948 鉄のカーテンが閉じるまで』、『図書館炎上――二つの世界大戦とルーヴァン大学図書館』、『楽園・味覚・理性――嗜好品の歴史』、ヴァルンケ『政治的風景――自然の美術史』(以上、法政大学出版局)、ハース『きたれ、甘き死よ』(水声社)、フォックス『ドイツ語の構造――現代ドイツ語へのアクセス』(三省堂)、ザックス『自動車への愛――20世紀の願望の歴史』(共訳、藤原書店)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

圏域

心理学

ホテルのロビー

探偵

警察

犯罪者

変様

プロセス

結末

訳者あとがき

索引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。