啓蒙の地下文書 Ⅰ
価格:25,300円 (消費税:2,300円)
ISBN978-4-588-15053-1 C1310
奥付の初版発行年月:2008年10月
18世紀後半における啓蒙思想の全面的開花に先立ち、すでに世紀前半から、手書き写本の形で秘密裡に流布した夥しい数の反宗教文書があった。新思想の最も攻撃的な側面を地下で準備したそれらの文書の重要性はかねてから指摘されてはいたが、フランス本国でさえ20世紀後半になって本格的研究が始まった「地下文書」の代表的なものを訳出し、啓蒙思想の知られざる側面に光を当てる。
野沢 協(ノザワ キョウ)
1930年生まれ。東京都立大学教授、駒沢大学教授を務める。主な訳書:『ピエール・ベール著作集 全8巻・補巻1』、アザール『ヨーロッパ精神の危機』、リシュタンベルジェ『十八世紀社会主義』、『ドン・デシャン哲学著作集 全1巻』(上記は法政大学出版局)、ほか。
三井 吉俊(ミツイ ヨシトシ)
1950年生まれ。千葉大学文学部教授。フランス18世紀思想史専攻。著書:『知られざる奇書の世界』(丸善ブックス)。訳書:『ジャン・メリエ遺言書』(共訳)、フォワニ『南大陸ついに知られる』(『啓蒙のユートピア 第一巻』所収)、上記はすべて法政大学出版局。
石川 光一(イシカワ コウイチ)
1948年生まれ。日本大学教授。18世紀フランス思想専攻。訳書:『ジャン・メリエ遺言書』(共訳)、トドロフ『啓蒙の精神』(上記は法政大学出版局)、ほか。
寺田 元一(テラダ モトイチ)
1954年生まれ。名古屋市立大学人間文化研究科教授。18世紀フランス思想専攻。著書:『「編集知」の世紀──一八世紀フランスにおける「市民的公共圏」と『百科全書』』(日本評論社)、ほか。
逸見 龍生(ヘンミ タツオ)
1964年生まれ。新潟大学人文学部准教授。18世紀フランス文学専攻。
大津 真作(オオツ シンサク)
1945年生まれ。甲南大学教授。西欧社会思想史専攻。訳書:モラン『方法(全5巻)』、モスコヴィッシ『自然の人間的歴史 上・下』(上記は法政大学出版局)、フュレ『フランス革命を考える』(岩波書店)、ほか。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
『三詐欺師論』(三井吉俊訳)
『トラシュブロスからレウキッペへの手紙』(石川光一訳)
『生死一如』(寺田元一訳)
『物質的霊魂』(野沢協訳)
『キリスト教分析』(大津真作訳)
『キリスト教弁証論者の批判的検討』(野沢協訳)
『ジャン・メリエの遺言書』(三井吉俊訳)
『宗教の検討』(逸見龍生訳)