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日ロ関係 歴史と現代

法政大学現代法研究所叢書39
日ロ関係 歴史と現代

A5判 210ページ 上製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-588-63039-2 C1331
奥付の初版発行年月:2015年03月 / 発売日:2015年03月中旬

内容紹介

「日露戦争は回避できた」。ロシアの日本学の権威K.サルキソフや抑留論の富田武など、法政大学を拠点とした5カ国の現代史研究者による最新・気鋭の研究成果。ウズベキスタン=英国からみた抑留問題、沖縄と北方領土をめぐる米ソ日関係、米ロの視点からするシベリア開発、そして中国のプリズムから見る日中ロの三角関係など、従来のタブーを破る共同研究が新時代の相互表象を提示する。

著者プロフィール

下斗米 伸夫(シモトマイ ノブオ)

法政大学法学部教授

上記内容は本書刊行時のものです。

[著者一覧] (*は編著者)
下斗米 伸夫(シモトマイ ノブオ)*

黒沢 文貴(クロサワ フミタカ)
東京女子大学現代教養学部教授

木村 崇(キムラ タカシ)
京都大学名誉教授

コンスタンチン・サルキソフ(Konstantin O. Sarkisov)
法政大学名誉教授・前客員教授

富田 武(トミタ タケシ)
成蹊大学名誉教授

シェルゾッド・ムミノフ(Sherzod Muminov)
法政大学現代法研究所委嘱研究員・ケンブリッジ大学博士課程

河野 康子(コウノ ヤスコ)
法政大学法学部教授

スヴェトラーナ・ヴァシリューク(Svetlana Vassiliouk)
明治大学国際日本学部准教授

趙宏偉(ZHAO, Hongwei)
法政大学キャリアデザイン学部教授

目次

序文(下斗米伸夫)

第一章 江戸・明治期における日本の対露イメージ(黒沢文貴)
はじめに
一 大津事件までのロシアイメージ
二 日露戦争までのロシアイメージ
おわりに

第二章 明治維新前後生まれの日本知識人がイメージしたロシア
──二葉亭四迷と内田良平の場合(木村崇)
はじめに
一 二葉亭四迷にとってのロシア
二 内田良平にとってのロシア
まとめにかえて

第三章 伊藤博文のペテルブルグ訪問
(一九〇一年一一 ─ 一二月)(コンスタンチン・サルキソフ)
はじめに
一 出発
二 入露
三 日ロ交渉
四 新協定草案
五 挫折

第四章 冷戦初期日本における菅季治の犠牲
──赤狩りとソ連からの引揚者(シェルゾッド・ムミノフ)
はじめに
一 歴史と記憶に見る抑留
二 奴隷の王国──引揚者を通して語られるソ連
三 「徳田要請問題」と日本における冷戦の最初の犠牲
おわりに

第五章 シベリア抑留の論争問題と論点整理(富田武)
はじめに
一 捕虜か、抑留者か
二 ソ連はいつ捕虜の領内連行を決定したか
三 北朝鮮残留日本人と捕虜
四 南樺太抑留と大陸流刑
五 抑留者、抑留死亡者、帰還者

第六章 五五年体制と領土
──沖縄・小笠原と北方四島をめぐって(河野康子)
はじめに
一 冷戦下の領土──日ソ関係と日米関係
二 フルシチョフ演説(一九六〇年)からケネディ声明(一九六二年)へ
三 冷戦の変容と領土
おわりに

第七章 一九七〇年代の日ソ・エネルギー協力における政治要因(スヴェトラーナ・ヴァシリューク)
はじめに
一 日本のエネルギーに関する組織的枠組みの概観
二 ソ連のエネルギーに関する組織的枠組みの概観
三 一九七〇年代の二国間エネルギー協力の補完性とダイナミックス
四 サハリン石油ガス開発プロジェクト
五 ヤクーチャガス・チュメニ石油プロジェクト
おわりに

第八章 日ソ・ロ関係と中国──その史的法則とメカニズム(趙宏偉)
はじめに
一 戦後東アジア冷戦秩序の形成──ソ中同盟対日米同盟(一九四九─一九六六)
二 東アジア冷戦の雪溶け──日米中の反ソ共同戦線(一九七二─一九八九)
三 ポスト冷戦期における日ロ中の対等三角関係(一九九〇─二〇一一)
四 安倍・プーチン友情外交対中ロ「特殊関係」(二〇一二─)


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