Keio UP選書
福澤諭吉論の百年
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-7664-0732-7(4-7664-0732-6) C1323
奥付の初版発行年月:1999年06月
没後百年を迎えた福澤諭吉を、混迷の世紀末を超え、いまあらためて時代の「テキスト」としてひもとこうとする読者におくる、異色出色の福澤諭吉論18篇。『三田評論』創刊百年記念出版。
[編者]
西川俊作(にしかわ しゅんさく)
秀明大学教授、慶應義塾大学名誉教授、福沢諭吉協会常務理事。1932年滋賀県生まれ。著書に『経済学』、『日本経済の成長史』、『福沢諭吉と三人の後進たち』、『福沢諭吉の横顔』など。
松崎欣一(まつざき きんいち)
慶應義塾志木高等学校教諭、慶應義塾福澤研究センター副所長。1939年東京都生まれ。著書に『三田演説会と慶應義塾系演説会』、論文に「杉田玄白をめぐる人々」、「『慶安御触書』の諸本について—岩村藩とその周辺—」、「山本大膳に関わる五種の法令・教諭書類をめぐって」など。
目次
編者はしがき(西川俊作・松崎欣一)
I 哀悼、そして回想
哀悼 福澤諭吉
ジャパン・タイムズ 福澤諭吉氏逝く
無名婦人の弔辞(一)
無名婦人の弔辞(二)
無名婦人の弔辞(三)
福澤翁の特性 国木田独歩
福澤先生と長沼村の関係 鎌田栄吉
痩我慢の説と栗本鋤雲 小泉信三
福澤先生の経済学説 滝本誠一
福澤先生の官民調和論 渡辺幾治郎
福澤先生誕生記念日に当りて 野口米次郎
II 著作を通じて
福沢諭吉の道徳観に於ける「利」と「情」の観念について カーメン・E・ブラッカー
福澤先生とその国際政治論 岡 義武
『福翁自伝』の思い出 吉野秀雄
『文字之教』について 伊藤正雄
福澤諭吉との出合い
『福澤全集緒言』のさとし(緒方富雄)
感動した『福翁百余話』の一節(家永三郎)
福澤関係埋没史料発掘私記(大久保利謙)
福澤諭吉編という幻の伊呂波辞書—『近代国語辞書の歩み』抄 山田忠雄
福澤諭吉と窮理学—忘れられた側面 辻村江太郎・西川俊作・柳井浩
III ジャーナリスト福澤
福澤諭吉とアジア 石坂巌・坂野潤治・梅垣理郎・内山秀夫
ヴェトナム近代における福澤諭吉と慶應義塾 玩章収・川本邦衛訳
「出版免許の課長」は本当に「大丈夫なる請人」であったか
—明治七年の福澤批判に関する一史料 坂井達朗
福澤諭吉と新聞 内山秀夫
解説
I 「哀悼、そして回想」の七篇について(西川俊作)
II 「著作を通じて」の7篇について(松崎欣一)
III 「ジャーナリスト福澤」の四篇について(松崎欣一)