慶應義塾大学法学部政治学科開設百年記念講座
現代意識の諸相 学問・芸術からの照射
鷲見誠一:編
A5判 324ページ 並製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-0745-7(4-7664-0745-8) C3031
奥付の初版発行年月:1999年01月
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-0745-7(4-7664-0745-8) C3031
奥付の初版発行年月:1999年01月
内容紹介
混迷、精神のカオス状態といい得る20世紀に生きるわれわれ現代人は、何を自己の存在の根拠と確信して生きているのであろうか。現代人の思考・意識について、学問・芸術の視点からの再確認を試みる 6 講演。
講演者:養老孟司、高畠通敏、川本三郎、坂上弘、小此木啓吾、斎藤慶典
(執筆順)
〔編者〕鷲見 誠一(すみ・せいいち)
慶應義塾大学法学部教授 政治思想史
一九三九年生まれ。一九六七年慶應義塾大学大学院博士課程修了。
主要著作に『西洋政治思想史』(共著、北樹出版、一九九五年)、『ヨーロッパ文化の原型−政治思想の視点より−』(南窓社、一九九六年)、翻訳に『近代国家の起源』(ストゥレイヤー著、岩波書店、一九七五年)、『テオクラシー−中世の教会と権力−』(M・パコー著、共訳、創文社、一九八五年)、『文藝思想−始源と展開 1150-1650−』(ティアニー著、慶應通信、一九八六年)など。
養老 孟司(ようろう・たけし)
北里大学一般教育総合センター教授 解剖学
一九三七年生まれ。一九六二年東京大学医学部卒業。
主要著作に『ヒトの見方』(筑摩書房、一九九一年)、『からだの見方』(筑摩書房、一九九四年)、『唯脳論』(青土社、一九九〇年)、『身体の文学史』(新潮社、一九九七年)など。
高畠 通敏(たかばたけ・みちとし)
駿河台大学法学部教授、立教大学名誉教授、政治学(政治理論、日本政治)
一九三三年生まれ。一九五六年東京大学法学部卒業。
主要著作に『日本政治の構造転換』(三一書房、一九九四年)、『地方の王国』(岩波書店、一九九七年)、『政治の発見−市民の政治理論序説−』(岩波書店、一九九七年)、『無党派層を考える−その政治意識と行動−』(世織書房、一九九七年)など。
川本 三郎(かわもと・さぶろう)
評論家
一九四四年生まれ。一九六八年東京大学法学部政治学科卒業。
主要著作に『都市の感受性』(筑摩書房、一九八四年)、『都市の風景学』(駸々堂出版、一九八五年)、『感覚の変容』(文藝春秋、一九八七年)、『荷風と東京−『斷腸亭日乘』私註−』(都市出版、一九九六年)、『大正幻影』(筑摩書房、一九九七年)など。
坂上 弘(さかがみ・ひろし)
小説家
一九三六年生まれ。一九六〇年慶應義塾大学文学部哲学科卒業。
主要著作に『初めの愛』(講談社、一九八〇年)、『優しい碇泊地』(福武書店、一九九一年)、『田園風景』(講談社、一九九二年)、『台所』(新潮社、一九九七年)、『啓太の選択』(講談社、一九九八年)など。
小此木 啓吾(おこのぎ・けいご)
東京国際大学人間社会学部教授、慶應義塾大学環境情報学部客員教授 精神医学・精神分析学
一九三〇年生まれ。一九五四年慶應義塾大学医学部卒業。
主要著作に『フロイト−その自我の軌跡−』(NHK出版、一九七三年)、『モラトリアム人間の時代』(中央公論社、一九七八年)、『対象喪失−悲しむということ−』(中央公論社、一九七九年)、『現代精神分析の基礎理論』(弘文堂、一九八五年)、『フロイト』(講談社、一九八九年)、『モラトリアム国家・日本の危機』(祥伝社、一九九八年)など。
斎藤 慶典(さいとう・よしみち)
慶應義塾大学文学部助教授 哲学(現象学、西洋近・現代哲学)
一九五七年生まれ。一九八七年慶應義塾大学大学院博士課程修了。
主要著作として、共著に『他者の現象学Ⅱ』(北斗出版、一九九二年)、『現象学運動』(岩波書店、一九九三年)、『理性と暴力』(世界書院、一九九七年)、『<わたし>とは誰か』(岩波書店、一九九八年)など。
目次
はじめに………鷲見誠一
解剖学からみた現代人………養老孟司
政治学からみた現代人………高畠通敏
都市と文学………川本三郎
文学からみた現代人………坂上 弘
精神科医からみた現代人の心の深層………小此木啓吾
戦争と平和 その<起源>をめぐって−現代哲学から−………斎藤慶典