デューラーとその故郷
価格:5,280円 (消費税:480円)
ISBN978-4-7664-1322-9(4-7664-1322-9) C0070
奥付の初版発行年月:2006年11月 / 発売日:2006年11月上旬
デューラーが生きたニュルンベルクの黄金時代
▼ドイツ・ルネサンスの天才画家・版画家デューラーの生涯と作品誕生の背景や交友録を、画家が生きた時代と故郷ニュルンベルクの歴史とともに壮大に描く。図版多数。
海津忠雄(かいづ ただお)
1930年生まれ。慶應義塾大学名誉教授。文学博士。
1955年、慶應義塾大学文学部卒業。60年、同大大学院博士課程修了。美学・西洋美術史専攻。1965-66年バーゼル大学に留学。慶應義塾大学教授、東亜大学大学院教授を歴任。
著訳書に、『レンブラントの聖書』(慶應義塾大学出版会、2005年)、ハインリヒ・ヴェルフリン『美術史の基礎概念』(慶應義塾大学出版会、2000年)、『ホルバイン 死の舞踏』(新版、岩崎美術社、1991年)、『肖像画のイコノロジー——エラスムスの肖像の研究』(多賀出版、1987年)、『中世人の知恵——バーゼルの美術から』(新教出版社、1984年)、『愛の庭——キリスト教美術探求』(日本基督教団出版局、1981年)、『レンブラントのイエス伝——素描と銅版画による』(共著、新教出版社、1975年)、『ホルバイン』(岩崎美術社、1974年)などがある。
目次
地図1 ドイツ南部 / 地図2 デューラーのネーデルラント旅行
凡例
序章 デューラーの生涯
1 デューラーの生と死
はじめに デューラーの妻 デューラーの死
2 ニュルンベルクの彫刻家たち
アダム・クラフト ファイト・シュトース ペーター・フィッシャー一族
3 デューラーとイタリア美術
マルティン・ショーンガウアー 《アダムとエバ》 イタリアの太陽
I デューラーの故郷
1 ニュルンベルクの歴史
前史 バムベルク司教区の出現 ニュルンベルクの景観
ニュルンベルクの建設 修道院の創建
商人の活躍 ニュルンベルクの栄光 宗教改革
2 守護聖人セバルドゥス
セバルドゥスの列聖 セバルドゥスの伝承
3 ニュルンベルクの市民生活
ペーグニッツ川の水車 手工業者の社会的地位
子弟の教育 帝国都市の軍制 『世界年代記』
4 クラーナハの故郷
クローナハ クラーナハの離郷 デューラーとクラーナハ
II デューラーとニュルンベルク
1 ニュルンベルクの風景
ペーグニッツ川の風景 風景画の発展
騎士のいる風景 馬上槍試合
2 ニュルンベルクの科学
はじめに コンラート・ツェルティス コンラート・ポイティンガー
世界地図の作製 アジアに向けられた眼 球形に描かれた世界地図
星座図の作製 デューラーと占星術 《メレンコリアⅠ》
新しい世界地図 ホルバインとニュルンベルク
III デューラーと文学
1 死の表現
ニュルンベルク女性の衣装 デューラーの詩 黙示録における死
2 女の力
ニュルンベルク市庁舎の壁画 バト・シェバ デリラ
アリストテレスと女 女の力 ペリカン
3 正義画
ネーデルラントの正義画 正義画のテーマ
ルクレティア デューラーの正義画
IV 老いたるデューラー
1 ネーデルラント旅行の日々
祝われなかった誕生日 皇帝カール五世の戴冠式
ルター敬慕 伝令官
2 《四人の使徒》
市参事会への建言 《四人の使徒》 反キリスト
終章 その後の画家たち
1 ハンス・バルドゥング・グリーン
デューラーとバルドゥング フライブルク時代のバルドゥング
ルターの肖像
2 ルターの教理と美術
原型と変種 詞書を読む 結び
3 エムブレーマ
エムブレーマ 『阿呆船』とエムブレーマ 描き直された壁画
略号一覧
註
ニュルンベルク市史年表
あとがき
挿図一覧
人名索引