肢体不自由教育シリーズ1
肢体不自由教育の基本とその展開
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-7664-1409-7 C2037
奥付の初版発行年月:2007年08月
待望のシリーズ刊行!! 肢体不自由教育の決定版!!
特別支援教育の基本として、本当に知っておいてほしいことをまとめました!
・ 特別支援教育を前提に、肢体不自由児の教育で特に必要な知識、指導の考え方、指導内容など、基本を解説。
・ 重複障害の増加と個々の教育的ニーズに応じ、近年の傾向をふまえた内容。
・ 巻末などで、キーワード、用語解説、基礎資料などを紹介。
・ 日本の肢体不自由教育をリードする執筆陣が解説。
【監修】
日本肢体不自由教育研究会
Japanese Association of Education for Children with Physical Disabilities
1969(昭和44)年、肢体不自由教育の専門性向上をめざし、教員・研究者が発起人となり結成された。日本肢体不自由児協会の協力を得て、翌年から機関誌「肢体不自由教育」を編集し、年5回発行。1977年より毎年夏期に、研究大会を開催。1991年より、毎年「肢体不自由教育」誌掲載の優秀実践報告を選考し、執筆者に金賞を授賞。機関誌、研究大会、講習会などを通して、日本の肢体不自由教育の普及・発展と、教員の専門性向上をリードしている。2002年、特定非営利活動法人となり、現在に至る。
【執筆者】(*は編著者)
新井雅明(あらい まさあき) 神奈川県立麻生養護学校教頭
佐島 毅(さしま つよし) 筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授
下山直人(しもやま なおと) 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育調査官
須貝京子(すがい きょうこ) 大阪発達総合療育センター 作業療法士
高橋和明(たかはし かずあき) 北海道岩見沢高等養護学校教頭
竹内 朗(たけうち あきら) 東京都立城南養護学校主幹
遠山文吉(とおやま ぶんきち) 国立音楽大学教授 日本音楽療法学会評議員
當島茂登(とうしま しげと) 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所教育支援研究部総括研究員
*徳永豊(とくなが ゆたか) 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所企画部総括研究員
*早坂方志(はやさか まさし) 青山学院大学文学部教育学科教授
古川勝也(ふるかわ かつや) 長崎県教育庁特別支援教育室長
目次
第1章 肢体不自由教育の基本と課題
概説
第1節 肢体不自由教育の現状と仕組み
1 肢体不自由教育の現状
2 肢体不自由児と重複障害児の特徴
3 肢体不自由教育と児童生徒等の変遷
4 今日的課題
第2節 肢体不自由教育における教育課程と指導上の特徴
1 小・中学校の通常学級等と特別支援学校
2 肢体不自由教育の教育課程
3 個別の教育支援計画、個別の指導計画
4 指導内容・方法等の特徴
第3節 特別支援教育と肢体不自由教育、そして特別支援学校の役割
1 「21世紀の特殊教育の在り方について」の提言
2 「今後の特別支援教育の在り方について」の提言
3 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(中間報告)」から
4 これからの特別支援学校の役割
5 センター的機能として求められていること
6 センター的機能を果たすために必要なこと
7 肢体不自由教育からの発信
第4節 自立活動の現状と課題
1 「養護・訓練」から「自立活動」へ
2 特別支援教育への移行と自立活動
3 肢体不自由教育における自立活動の現状
4 自立活動の指導の一層の充実のために
第5節 高等部の教育課程と今後の課題
1 教育課程編成の原則を踏まえること
2 生徒の特性、進路等に応じた適切な履修のために
3 総合的な学習の時間
4 教育課程の特例規定を適切に適用すること
5 進路指導と職業教育の充実
第2章 指導の計画とその展開
概説
第1節 学校における個別の指導計画の運営
1 作成業務の明確化と役割分担
2 個別の指導計画の書式
3 実態把握の進め方
4 指導目標の設定の手順
5 個別の指導計画を授業に生かすために
第2節 子どもが輝く授業づくりの基本
1 授業づくりは子どもと教師の関係づくり
2 授業づくりに必要な要素
3 人間関係づくりとしての環境の工夫
第3節 個別の教育支援計画
1 「個別の教育支援計画」検討の趣旨
2 「個別の教育支援計画」作成の背景
3 「個別の教育支援計画」と他の支援(計画)との関連
4 「個別の教育支援計画」策定上の留意事項
5 「個別の教育支援計画」の策定方法
6 「個別の教育支援計画」の活用
7 ICFと計画を策定するための工夫
8 創造技法・発想法を応用して
第4節 評価と授業改善
1 サービス改善のための評価
2 評価の動向
3 教育における評価
4 子どもの学習評価——教育課程、個別の指導計画、授業
5 目標設定及び評価——個別の指導計画
6 今日の授業の計画
第3章 指導に生かす考え方と実践
概説
第1節 身体の動きを手がかりとした指導
1 姿勢・動作の改善をねらいとして
2 対人行動を形成し、情動の調整をねらいとして
3 教育活動や発達支援に活用していくために
第2節 視覚に障害のある子どもの指導
1 肢体不自由児の視覚障害とし視知覚障害
2 肢体不自由児の見え方の評価とその世界
3 見えにくさのある肢体不自由児の指導上の工夫
第3節 音や音楽で表現する力を引き出す——子どもの気持ちに寄り添うことによって
1 子どもに内在する素晴しい表現の世界
2 子どもの表現の基本となる条件
3 子どもの「表現する力」を引き出す方法
4 働きかけをする際の配慮事項、心構えなど
第4節 子どもの姿勢運動からみた補助具や自助具の意義と活用
1 評価と援助方法の考え方
2 姿勢運動と視知覚について
3 実践例から
第5節 移行支援
1 移行支援とは
2 移行支援の要点
3 教育活動
4 移行支援のための計画
Coffee Break
特別支援教育コーディネーターとは/ICFから自立活動/「特別な教育的ニーズ」の「ニーズ」とは/イギリスの移行支援/インクルージョンの背景/障害者差別のない社会をめざした世界の動き/発達障害支援の動向
巻末資料
関連図書
用語解説