近世・近現代考古学入門 「新しい時代の考古学」の方法と実践
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-1413-4 C3020
奥付の初版発行年月:2007年10月
古い時代だけが考古学じゃない!
▼徳川将軍家墓所の埋葬形態に見られる個人の“格差”や、軍隊用食器の形態に見られる戦時中の世相の変遷など、豊富な歴史史料が存在する「新しい時代」だからこそ、幅広い解釈が可能となる「近世・近現代考古学」の入門書。
鈴木公雄(すずき きみお)
1938年東京生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。イェール大学人類学部訪問研究員、慶應義塾大学文学部教授を経て、2004年慶應義塾大学名誉教授。同10月22日逝去。文学博士。
主要著作として、『実験考古学』(学生社、1977年、訳書)、『考古学入門』(東京大学出版会、1988年)、『銭の考古学』(吉川弘文館、2002年)、『考古学はどんな学問か』(東京大学出版会、2005年)など。
森本伊知郎(もりもと いいちろう)
1961年生まれ。椙山女学園大学文化情報学部准教授
浅川範之(あさかわ のりゆき)
1971年生まれ。慶應義塾大学文学部後期博士課程、江戸たてもの園(専門調査員)。
両角まり(もろずみ まり)
1961年生まれ。としま遺跡調査会。
比毛君男(ひけ きみお)
1970年生まれ。(茨城県)土浦市教育委員会文化課。
櫻木晋一(さくらき しんいち)
1953年生まれ。下関市立大学経済学部教授。
石神裕之(いしがみ ひろゆき)
1973年生まれ。慶應義塾大学文学部准教授(有期)。
奈良貴史(なら たかし)
1960年生まれ。国際医療福祉大学福岡リハビリテーション学部准教授。
姉崎智子(あねざき ともこ)
群馬県立自然史博物館 主任(学芸員・任期付)。
高山 優(たかやま まさる)
港区教育委員会事務局図書・文化財課文化財係(港区立郷土資料館学芸員)。
松本 健(まつもと たけし)
1953年生まれ。港区教育委員会事務局図書・文化財課文化財係主査(港区立郷土資料館学芸員)。
小林謙一(こばやし けんいち)
1960年生まれ。国立歴史民俗博物館研究部考古研究系助教。
桜井準也(さくらい じゅんや)
1958年生まれ。尚美学園大学総合政策学部教授。
朽木 量(くつき りょう)
1969年生まれ。千葉商科大学政策情報学部准教授。
五十嵐 彰(いがらし あきら)
1961年生まれ。東京都埋蔵文化財センター調査研究員。
羽生淳子(はぶ じゅんこ)
1959年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校准教授。
中島圭一(なかじま けいいち)
1964年生まれ。慶應義塾大学文学部准教授。
棚橋 訓(たなはし さとし)
1960年生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授。
高山 博(たかやま ひろし)
1951年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。
目次
はじめに
第1章 近世・近現代考古学とはなにか
近世考古学の課題 鈴木公雄
歴史考古学の発達と考古学の未来 鈴木公雄
第2章 近世・近現代考古学の方法
第1節 研究の方法と成果
陶磁器研究
近世陶磁器研究の現状と課題 森本伊知郎
「飯茶碗」の考古学 浅川範之
土器研究
江戸在地系土器の現在・過去・未来 両角まり
瓦研究
近世考古学と瓦研究—歴史考古学の瓦研究史回顧から— 比毛君男
出土銭貨研究
出土銭貨研究の成果と展望 櫻木晋一
石造物研究
石造遺物から読み解く歴史 石神裕之
出土人骨研究
近世考古学と形質人類学 奈良貴史
動物遺体研究
近世・近代における家畜化—人と動物のかかわり— 姉崎智子
居住空間研究
近世都市「江戸」の考古学 高山 優
墓制研究
江戸の墓制—墓に込められた身分秩序— 松本 健
第2節 理論的展開
ライフサイクル論
近世・近現代考古学のライフサイクル論 小林謙一
消費文化論
近現代遺物研究と消費理論 桜井準也
物質文化研究
民俗学・民具学・物質文化研究と近現代考古学 朽木 量
遺跡論
<遺跡>問題—近現代考古学が浮かび上がらせるもの— 五十嵐 彰
第3章 歴史考古学と関連分野
先史考古学から
歴史考古学と先史考古学—北アメリカの例を中心として 羽生淳子
歴史学から
歴史考古学と文献史料 中島圭一
文化人類学から
歴史考古学と文化人類学 棚橋 訓
人類学から
考古学と人類学・自然科学 高山 博