情報による安全保障 ネットワーク時代のインテリジェンス・コミュニティ
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-7664-1417-2 C3031
奥付の初版発行年月:2007年09月 / 発売日:2007年09月上旬
情報通信技術の発展によってネットワーク化が進んだ国際社会の中で、インテリジェンス・コミュニティは国家の平和と繁栄の維持のためにいかに活動すべきか。
土屋大洋(つちや もとひろ)
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授兼総合政策学部准教授。
1970年生まれ。1994年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、1999年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教授・主任研究員を経て、現職。専門は国際関係論、情報社会論、公共政策論。
主要著作に、『情報とグローバル・ガバナンス——インターネットから見た国家』(慶應義塾大学出版会、2001年)、『ネット・ポリティックス——9.11以降の世界の情報戦略』(岩波書店、2003年)、『ネットワーク・パワー——情報時代の国際政治』(NTT出版、2007年)など。
目次
1 ギークが変える技術フロンティア
2 インテリジェンス・コミュニティと安全保障
1 インテリジェンスの意味
2 インテリジェンス・サイクル
3 情報と戦略
4 情報とパワー
3 インターネット・コミュニティと自由
1 インターネットの夜明け
2 インターネット・コミュニティ
3 インターネットにおける自由<
4 二つの情報コミュニティの衝突
1 ネットウォーとサイバーウォー
2 技術と安全保障
3 二つの情報コミュニティ
5 対米同時多発テロ(9.11)とネットワーク型組織
1 9.11のショック
2 米国のインテリジェンス・コミュニティの歴史と法的枠組み
3 9.11への道
4 テロリストたちのネットワーク
5 非対称戦争
6 暗号技術の規制
1 歴史における暗号の役割
2 米国における暗号政策論議
3 暗号規制と米国の対応
4 OECDの暗号ガイドライン
5 ワッセナー協約の役割
6 ビジネスの利害と国家安全保障の懸念
7 暗号のガバナンス
7 デジタル時代の通信傍受
1 インターネット上のテロリスト
2 スチューピッド・ネットワークとネットワーク理論の台頭
3 通信傍受の技術変化
4 米国における通信傍受の法的枠組み
5 ボストン連邦地裁の通信傍受判決
6 バランスの確保
8 ブッシュ政権の令状なし通信傍受
1 ニューヨーク・タイムズのスクープ
2 米国における通信傍受の規制
3 テロの拡大と通信傍受
4 マイケル・ヘイデンとNSA
5 ACLUの訴訟
6 FFFの訴訟
7 議会の対応
8 ギークたちの役割
9 日米のインテリジェンス・コミュニティ改革
1 9.11からイラク戦争へ
2 9.11委員会の改革提言
3 インテリジェンス改革法の制定
4 日本のインテリジェンス体制の始まり
5 インテリジェンスへの関心の高まり
6 日米の情報協力
7 セキュリティ・クリアランスと情報の漏洩
8 日本のインテリジェンスコミュニティの課題
9 ギークたちの情報技術
10 情報による平和
参考文献
あとがき
索引