大学出版部協会

 

現代語訳 特命全権大使米欧回覧実記(普及版) 第1巻 アメリカ編

現代語訳 特命全権大使米欧回覧実記(普及版) 第1巻 アメリカ編

久米邦武:編著, 水澤周:訳・注, 米欧亜回覧の会:企画
全書判(B6判変型) 448ページ 並製
価格:1,760円 (消費税:160円)
ISBN978-4-7664-1486-8 C326
奥付の初版発行年月:2008年06月

内容紹介

▼19世紀の世界情勢を生き生きと伝える、わが国はじめての世界一周旅行記、大エンサイクロペディア。近代の日本と世界を知るための必読書とされながら、重厚な訓読文に阻まれ実際に読むのは難しかった名著の現代語訳普及版。
 →普及版の特長は詳しくはこちらへ
 →函入り上製版・全5巻セット(分売不可)へはこちらから

▼本巻には明治4年(1871)の横浜出港から、約7か月間にわたるアメリカ各地訪問、そして大西洋横断までの記録を収録する。最初の訪問地サンフランシスコでの熱烈な歓迎にはじまり、大陸横断鉄道での移動中は雪山、砂漠と目まぐるしく移り変わる広大な自然と開拓精神に心うたれ、首都ワシントンでは条約改正問題に苦しみつつも、南北戦争後のいわゆる金ピカ時代のさまざまな文物をどん欲に吸収する。
【行程】 横浜→サンフランシスコ→サクラメント→ソルトレークシティ→シカゴ→ワシントン→ナイアガラ→サラトガ→フィラデルフィア→ニューヨーク→ボストン


[「米欧亜回覧の会」について]
「岩倉使節団」ならびにその旅の記録である『米欧回覧実記』に関心を抱く人々のサロンとして、「岩倉使節団」の研究家でノンフィクション作家である泉三郎氏を中心に約80名の同好の士によって1996年4月に設立。「岩倉使節団」および『実記』の研究とその啓発を試み、年4回の例会のほか、「実記を読む会」を中心に「歴史部会」「現未来部会」と各分科会に展開して、『実記』そのものについてや岩倉使節団に始まる「日本近代史の研究」や日本の抱える「現代の諸問題、未来の問題」について互いに学び、意見交換を行うなど、活発に活動を続けている。現在会員は200余名。ビジネスマン、官僚、学者、ジャーナリスト、医師、弁護士、主婦など多彩なキャリアをもつ好奇心の盛んな人たちの集まりである。
設立満5周年を迎えた2001年には、その記念事業として「岩倉使節団」についての日本で初の国際シンポジウムを開催。内外の学者、研究者を招いて三日間にわたり行われ、その成果は『岩倉使節団の再発見—その今日的意義』(思文閣出版、2003)として刊行された。
また、2004年9月には特定非営利活動法人(NPO法人)としての認可を受け、あらたにNPO法人として発足した

[訳者略歴]
水澤 周(みずさわ しゅう)
1930年東京生まれ。1954年早稲田大学文学部卒。NHK、国際文化振興会、日本読書新聞等を経てフリー編集者兼ライター。
主な著作に、『八千代の三年—昭和十九年秋〜二十二年秋へ』(風媒社、2002)、『青木周蔵—日本をプロシャにしたかった男』上・中・下(中公文庫、1997)、『連句で遊ぼう』(新曜社、1995)などがある。
発足当時より「米欧亜回覧の会」に参加し、「実記を読む会」のチューター役として現代語への試訳を牽引。原テキストが久米邦武個人の労作であることの意義を尊重し、単独で現代語化作業を行った。

目次

第1巻 アメリカ編

第1章 太平洋の旅 明治4年辛未11年から12月5日
第2章 アメリカ合衆国総説
第3章 サンフランシスコ市の記 上 12月6日から15日
第4章 サンフランシスコ市の記 下 12月16日から21日
第5章 カリフォルニア鉄道の旅  12月21から24日
第6章 ネヴァダとユタの記    12月25日から晦日
第7章 ロッキー鉄道の旅 明治5年壬辰正月から17日
第8章 シカゴ鉄道の旅 1月17日から19日
第9章 シカゴからワシントンへ 1月20日から21日
第10章 コロンビア特別区総説
第11章 ワシントン市の記 上 1月21日から2月2四日
第12章 ワシントン市の記 中 2月25日から3月20日
第13章 ワシントン市の記 下 3月21日から5月四日
第14章 北部巡覧の旅 上 5月5日から7日
第15章 北部巡覧の旅 中 5月8日から9日
第16章 北部巡覧の旅 下 5月10日から16日
第17章 ワシントン市後記 5月17日から6月21日
第18章 フィラデルフィア市の記 6月22日から25日
第19章 ニューヨーク市の記 6月26日から27日
第20章 ボストン市の記 6月28日から7月3日


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。