イノベーション創発論 セイコーエプソン・機器デザインセンターの挑戦
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-1551-3 C3034
奥付の初版発行年月:2008年09月
イノベーションの偶発性をいかにマネジメントするか!
イノベーションを100%コントロールすることはできない。
しかし、100%コントロールできないわけでもない。
この狭間から、マネジメントはどこへ向かうべきか…?
エプソンが取り組んだ3つの組織変革と1つの成功事例を通して、イノベーションの本質とは何か、イノベーティブなマネジメントとは何かを考える。
佐藤 剛(さとう たけし)
グロービス経営大学院大学経営研究科教授。
1984年早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了後、流通政策研究所主任研究員、長野大学産業社会学部産業情報学科教授を経て、2006年より現職。専攻は組織行動学。2002年、慶應義塾大学大学院経営管理研究科博士課程修了。博士(経営学)
主要業績に、『グロービス MBA 組織と人材マネジメント』(監修、ダイヤモンド社、2007年)、『組織自律力——マネジメント像の転換』(慶應義塾大学出版会、2006年)、『ビジネススクール・テキスト 組織マネジメント戦略』(共著、有斐閣、2005年)他多数。
目次
第Ⅰ部 マネジメントとイノベーション
第1章 なぜイノベーションに注目するのか?
企業組織が社会を変える
企業と組織を分解する
イノベーションは企業組織の存在理由である
第2章 イノベーションはどのように考えられてきたか?
シュンペーターと日本
イノベーションの要因を探る
イノベーション研究の拡がり
これからの宿題
第3章 イノベーションは創発である
イノベーションは偶然か?
イノベーションは必然か?
イノベーションの創発的特性
マネジメントに求められる条件
第Ⅱ部 セイコーエプソン・機器デザインセンターの挑戦
第4章 組織設計の変革
組織を作るために考えるべきこと
デザイン機能を全社組織のなかでどう位置づけるか?
デザイン機能を高度化するための組織設計
機器デザインセンターの宿題
第5章 人事評価システムの変革
機器デザインセンターの仕事
デザイン評価システムの試み
デザイン評価システムの改善
次なる課題
第6章 ひとりひとりの意識変革
「組織開発プロジェクト」始動
アイスブレイク
マネジメントツールの開発
組織全体で自律性を高める
第7章 EMP‐TWD1誕生物語——イノベーティブな製品の生まれ方
腕を磨き続ける
新製品開発のきっかけ
商品化、決定
EMP‐TWD1誕生
マネジメントの仕事
終 章 マネジメント・イノベーション
イノベーションの必要条件としての自律性
イノベーションの十分条件としての舞台装置
「見取り図」を描く
組織固有条件を知る
ヒーロー物語で終わらせないマネジメント