消費者間の相互作用についての基礎研究 クチコミ、eクチコミを中心に
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-7664-1597-1 C3034
奥付の初版発行年月:2009年02月
▼WOM(Word of Mouth)マーケティングの最前線に切り込む!
●クチコミやeクチコミは、消費者の意識や行動、売上にどのような影響を与えるのか?
●消費者は、企業からの広告とクチコミ、eクチコミをどう使い分けているのか?
●なぜ、どのような状況でクチコミは発信されるのか?
●日本と米国、中国の消費者のクチコミ、eクチコミ行動はどう異なるのか?
●クチコミ・マーケティングはどこまで有効なのか?
こうした疑問に応えるため、情報の収集から測定・分析に至る方法を開発、そして映画ビジネスなど具体的事例を取り上げ、商品特性とブログ書き込みなどとの関係を明らかにする。マーケティングのプロ必読の1冊。
濱岡 豊(はまおか ゆたか)
慶應義塾大学商学部教授。
東北大学工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。株式会社野村総合研究所勤務を経て、東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了。博士(学術、東京大学、1995年)。慶應義塾大学商学部専任講師、助教授を経て、2005 年より現職。
専門は、マーケティング・サイエンス、共進化マーケティング、消費者による創造、アクティブ・コンシューマーなど。主な著書に『消費者選択行動のニュー・ディレクションズ』(共著、関西学院大学出版会、1998年)、『ネットワーク・ビジネスの研究——ふれあいが創る共感コミュニティ』(共著、日経BP企画、1999年),『Webマーケティングの科学 リサーチとネットワーク』(共著、千倉書房、2007年)など、訳書に『クチコミはこうしてつくられる——おもしろさが伝染するバズ・マーケティング』(日本経済新聞社、2002年)がある。
里村卓也(さとむら たくや)
慶應義塾大学商学部准教授
東京大学理学部卒業。筑波大学大学院修士課程経営・政策科学研究科修了。東京工業大学大学院博士課程社会理工学研究科中退。この間、株式会社東芝、財団法人流通経済研究所勤務。大阪大学大学院経済学研究科講師・助教授を経て2005年より慶應義塾大学商学部助教授。この間、オハイオ州立大学・メリーランド大学客員研究員。博士(経済学、大阪大学、2002年)。
専門は、マーケティング・サイエンス。主な著書に、『Webマーケティングの科学 リサーチとネットワーク』(共著、千倉書房、2007年)、『プライシング・サイエンス』(共著、同文舘出版、2005年)、『金融マーケティング』(共著、朝倉書店、2000年)など、訳書に『マーケティングハンドブック』(共訳、朝倉書店、1997年)がある。
目次
序 章 本書の目的と構成
1 研究の背景
2 研究の目的
本書の構成
第Ⅰ部 基礎編
第1章 先行研究のレビュー
1 クチコミについての個人レベルでの研究
2 eクチコミについての個人レベルでの研究
3 市場レベルの現象とクチコミ、eクチコミ
4 先行研究の課題
第2章 クチコミ、eクチコミの実態
1 事例研究
2 事例研究のまとめ
第3章 データの収集
1 分析対象商品カテゴリ
2 eクチコミデータの収集
3 eクチコミデータ収集の実際と課題
4 本章のまとめ
第Ⅱ部 分析編
第4章 クチコミ、eクチコミの受発信の実態——首都圏調査の結果より
1 本章の目的
2 調査方法と単純集計
3 情報源の利用状況
4 クチコミ、eクチコミの発信
5 クチコミ、eクチコミの利用と発信
6 本章のまとめ
第5章 クチコミ、eクチコミと消費者の情報探索/発信と行動——映画についてのパイロット調査
1 本章の目的
2 調査方法と単純集計
3 映画についての情報源
4 クチコミ、eクチコミと視聴意図への影響
5 視聴後行動との関係の分析
6 リアルでのオピニオン・リーダー度とeクチコミ
7 本章のまとめ
第6章 情報源の影響と、クチコミ/eクチコミ発信の規定要因——インターネット・ユーザーへの調査
1 調査方法
2 単純集計の結果
3 情報源の利用が事前の態度、事後の評価に与える影響
4 クチコミ、eクチコミの発信行動とオピニオン・リーダー、eオピニオン・リーダー度
5 なぜ発信するのか?
6 本章のまとめ
第7章 クチコミ、eクチコミの影響と規定要因——状況要因を中心に
1 本章の目的
2 調査方法と単純集計の結果
3 クチコミ、eクチコミの態度への影響とその規定要因
4 クチコミ後の行動と規定要因
5 クチコミとeクチコミの関係:集計レベルでの分析
6 本章のまとめ
第8章 クチコミ、eクチコミの国際比較
1 日米中の特徴
2 調査方法
3 実態の比較
4 概念レベルでの比較
5 本章のまとめ
第9章 クチコミ、eクチコミの受信、発信の国際比較
1 クチコミ、eクチコミの受信、発信についての仮説
2 国際比較に関する仮説
3 仮説の検定
4 本章のまとめ
第10章 マーケティング変数とeクチコミ、市場成果
1 データについて
2 eクチコミに影響を与える変数
3 市場成果とマーケティング変数eクチコミの関係
4 eクチコミ、マーケティング変数、市場反応の相互作用
5 本章のまとめ
第11章 研究の総括
1 本研究からの知見
2 今後の課題
3 おわりに
参考文献
索引