オックスフォード ブリテン諸島の歴史第5巻
14・15世紀
価格:5,280円 (消費税:480円)
ISBN978-4-7664-1645-9 C3322
奥付の初版発行年月:2009年11月
[原著監修]
ポール・ラングフォード(Paul Langford)
オックスフォード大学リンカーン・カレッジ校長。
[監修者]
ラルフ・グリフィス(Ralph Griffi ths) [序論・結論]
ウェールズ大学スウォンジー校中世史学名誉教授。
主要業績 Th e Principalty of Wales in the Later Middle Ages: South Wales, 1277—1536( 1972); Th e Reign of King Henry VI( 1981); Th e Making of the Tudor Dynasty( R.S.Th omas との共著, 1985); Th e Oxford Illustrated History of the British Monarchy( J. Cannonとの共著, 1988); King and Country: England and Wales in the Fifteenth Century
(1990); Sir Rhys ap Thomas and his Family: A Study in the Wars of the Roses and Early Tudor Politics( 1993);Conquerors and Conquered in Medieval Wales (1994).
[著者一覧]
ジャーヴェス・ロッサー(Gervase Rosser) [第一章]
オックスフォード大学歴史学講師、同大学セント・キャサリンズ・カレッジフロー。
主要業績 Medieval Westminster, 1200—1540( 1989); The English Medieval Town: A Reader in English Urban History, 1250—1540( R. Holt と共編, 1990). 他にイタリア・ルネサンス史と宗教史を専攻。
フィリップ・モーガン(Philip Morgan) [第二章]
キール大学歴史学上級講師。
主要業績 War and Society in Medieval Cheshire, 1270—1403( 1987). 主たる専攻は中世後期の戦争と社会およびイングランドのジェントリ文化。
リチャード・デイヴィス(Richard Davies) [第三章]
マンチェスター大学中世史学上級講師。
主要業績 The English Parliament in the Middle Ages (J.H. Dentonと共編, 1981)。主たる専攻は中世後期イングランドの教会と社会。
マイケル・ベネット(Michael Benett) [第四章]
タスマニア大学ホバート校歴史学教授。
主要業績 Community, Class and Carrerism: Cheshire and Lancashrie Society in the Age of Sir Gawain and the Green Knight( 1983); Th e Battle of Bosworth( 1985); Lambert Simnel and the Battle of Stoke( 1987);Richard II and the Revolution of 1399 (1999).
ロビン・フレイム(Robin Frame) [第五章]
ダラム大学歴史学名誉教授。
主要業績 Colonial Ireland, 1169—1369( 1981); English Lordship in Ireland, 1318—1361( 1982); Th e Political Devlopment of the British Isles, 1100—1400(1990); Ireland and Britain, 1170—1450 (1998).
アントニー・グッドマン(Anthony Goodman) [第六章]
エディンバラ大学中世史・ルネサンス史名誉教授。
主要業績 Th e Loyal Conspiracy: Th e Lords Appellant under Richard II( 1971); The Wars of the Roses: Military Activity and English Society, 1452—97( 1981); John of Gaunt: Th e Exercise of Princely Power in Fourteenth-Centurym Europe (1992); Margery Kempe and Her World (2002).
[日本語版監修]
鶴島博和(つるしま ひろかず)
熊本大学教授。
[監訳者]
北野かほる(きたの かおる) [序論・第五章・結論]
駒澤大学法学部教授。
主要業績 「ウスタシァの騒擾—ある惨殺事件—」直江他編『史料が語る中世ヨーロッパ』刀水書房(2004)71—99; 「オクスフォドシャの騒擾—王のコロナ対大学人—」『西洋法制史学の現在』創文社(2006) 455—601;「法廷にあらわれた仲裁—中世後期イングランド法システムにおける「裁判外」紛争解決—」林・佐藤編『法の生成と民法の体系—無償行為論・法過程論・民法体系論—』創文社(2006) 341—385;「中世後期イングランドにおける仲裁の位置」林・新田編『法が生まれるとき』創文社(2008)95—127.
[訳者一覧]
田村理恵(たむら りえ) [第一章]
都城工業高等専門学校講師。
主要業績 「1306年の国王巡回裁判と都市ヨーク—共同謀議を通してみた王権と共同体—」『史学雑誌』108編4号(1999年)37—64.;「14世紀後半ヨークにおける権力闘争」『西洋史学論集』第41号(2003年 25—43;「キングストン・アポン・ハルの建設」田北廣道・藤井美男編『ヨーロッパ中世世界の動態像—史料と理論の対話—』九州大学出版会(2004年) 497—516.
新井由紀夫(あらい ゆきお) [第二章]
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科准教授。
主要業績 「ウェイクフィールド橋上の礼拝堂—橋と伝説をめぐって」木村尚三郎編『学問への旅—ヨーロッパ中世』山川出版社(2000)117—137;「ユーアルム救貧院と来世の「宮廷」—サファク公夫人アリスとスタナー家—」高山博・池上俊一編『宮廷と広場』刀水書房(2002)187-205; 「ジェントリの家系文書群はどのようにして作られ,どのように使われ,なぜいま残っているのか?」國方敬司・直江眞一編『史料が語る中世ヨーロッパ』刀水書房(2004)289-307; 『ジェントリから見た中世後期イギリス社会』刀水書房(2005).
赤江雄一(あかえ ゆういち) [第三章]
慶應義塾大学文学部助教。
主要業績 「14世紀イングランドにおける説教者の図書館—ヨークの一托鉢修道会の事例から—」『西洋史学』210号 2003年1—23; ‘A Library of Preachers: The Novum opus dominicale of John Waldeby OESA and the Library of the Austin Friars at York’, Medieval Sermon Studies, 49 (2005) 5—26; 「中世後期の説教におけるCuriositas の重要性」『史学』(三田史学会)74巻4号2006年21—52; ‘Between artes praedicandi and Actual Sermons: Robert of Basevorn’s Forma praedicandi and the Sermons of John Waldeby OESA’, in Constructing the Medieval Sermon, ed. by Roger Andersson(Turnhout, 2007)9—31.
森下園(もりした その) [第四章]
上智短期大学英語科准教授。
主要業績 「中世キリスト教社会の周縁にいる女性たち—隠修女と現世立誓女性—」豊田浩志編『キリスト教修道制—周縁性と社会性の狭間で』Sophia University Press( 2003)219—248;「 『マージェリー・ケンプの書』に見る資料解釈の問題点」直江眞一他編『史料が語る中世ヨーロッパ』刀水書房(2004)309—322; 「中世イングランドの女性巡礼のイメージ—『マージェリー=ケンプの書』」『キリスト教文化研究所年報』(ノートルダム清心女子大学キリスト教文化研究所)(2005)179—198.
梁川洋子(やながわ ひろこ) [第六章]
関西大学文学博士。
主要業績 「ヘンリ6世の『列聖』と中世後期イングランド王権」『史泉』第94号(2001)1—18;「『イングランド政策の書』にみる中世後期イングランドの政治意識」直江眞一他編『史料が語る中世ヨーロッパ』刀水書房(2004)323—342. ‘Th e Duchy of Lancaster Manor of Caldicot in South Wales’, The Haskins Society Journal Japan: Studies in Medieval History, ed. by H. Tsurushima, vol.1(2005)49—54.
目次
日本語版に寄せて(ポール・ラングフォード)
監修者序文(ポール・ラングフォード)
日本語版監修者序文(鶴島博和)
謝辞
凡例
図版一覧
地図・表一覧
巻末 地図と在位表一覧
貨幣の種類と価値
序論 ラルフ・グリフィス
いくつかのくにと異なる人びと
ものの見方の変化
イングランドという島
旅と旅人
地域の特性
ことば
身なりと風習
評判
第一章 生活の質 ジャーヴェス・ロッサー
独自の世界
人口と農民
ペストと人口
耕地から放牧地へ
家族
商業文化
余暇
慈善と変化
第二章 社会の階層編成 フィリップ・モーガン
社会の変化
人的身分
富の社会的意味
社会の階層構造
民族の区別と地域の区別
イングランドのジェントリ
ジェントリらしさへの道
貴顕と奉仕
生活様式
第三章 教会 リチャード・デイヴィス
普遍教会
司教と司教区
修道会
教区在住聖職者
特別礼拝施設と巡礼
正統信仰と異端
第四章 文化表象のかたち マイケル・ベネット
一三〇〇年頃の文化的境界
都会の文化と田舎の文化
衰退と復興 一三三〇年頃〜一四〇〇年
文化の衰退と文化の確立 一四〇〇年頃〜一四七〇年
新しいものと古いもの 一五〇〇年頃
第五章 平時戦時の王国と支配領 ロビン・フレイム
平和な時期のブリテン諸島 一二八六年頃
絡み合う戦争
政治地図に対する戦争の影響
戦争と国の民のアイデンティティ
一五世紀末の状態
第六章 王権と統治 アントニー・グッドマン
統治の環境的基盤
君主の権威
君主の統治
政治文化
結論 ラルフ・グリフィス
一五〇〇年の時点の二つの王国
社会の変化
ヨーロッパの地平
新しい文化
海上のいとなみ
訳註
文献案内
年表
地図
在位表
イングランド王
スコットランド王
フランス王
教皇
大司教
系図
索引