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経済危機下の家計行動の変容日本の家計行動のダイナミズム[Ⅵ]

日本の家計行動のダイナミズム[Ⅵ] 経済危機下の家計行動の変容

菊判 332ページ 並製
価格:3,740円 (消費税:340円)
ISBN978-4-7664-1751-7 C3333
奥付の初版発行年月:2010年06月 / 発売日:2010年06月中旬

内容紹介

急激な景気後退に家計はどう対応したか。
「慶應家計パネル調査」の成果発信、第6弾。
▼世界的な経済金融危機を受け、どのような家計がどう影響を受け、どう対処したか。果たして市場の効率性や公正性は保たれているのか。
▼2009年1月の最新調査までを含んだ詳細なパネル・データを用いて、個々の家計の動きを追い、多角的に分析する。
▼KHPS(Keio Household Panel Survey)6年間の調査結果にもとづく家計行動の動態分析。


【編者】

瀬古美喜(せこ みき) 慶應義塾大学経済学部教授

照山博司(てるやま ひろし) 京都大学経済研究所教授

山本勲(やまもと いさむ) 慶應義塾大学商学部准教授

樋口美雄(ひぐち よしお) 慶應義塾大学商学部教授


【執筆者】

直井道生(なおい みちお) 慶應義塾大学経済学部特別研究講師

三好向洋(みよし こうよう) 慶應−京大連携グローバルCOEプログラム研究員

佐藤一磨(さとう かずま)
慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程・日本学術振興会特別研究員

馬欣欣(ま きんきん) 慶應−京大連携グローバルCOEプログラム研究員

野田顕彦(のだ あきひこ) 
慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程・慶應−京大連携グローバルCOEプログラム研究員

四方理人(しかた まさと) 慶應−京大連携グローバルCOEプログラム研究員

石野卓也(いしの たくや)
慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程・慶應−京大連携グローバルCOEプログラム研究員

石井加代子(いしい かよこ) 慶應義塾大学大学院商学研究科特別研究講師

岡本弥(おかもと ひさし)
京都大学大学院経済学研究科博士課程・慶應−京大連携グローバルCOEプログラムリサーチアシスタント

上村一樹(かみむら かずき)
慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程・慶應義塾大学先導研究センター研究員

阿部修人(あべ なおひと)一橋大学経済研究所准教授

稲倉典子(いなくら のりこ) 社団法人日本経済研究センター研究員

黒田祥子(くろだ さちこ) 東京大学社会科学研究所准教授

矢野誠(やの まこと) 京都大学経済研究所教授

※所属・肩書きは、執筆時(2010年3月31日現在)のもの

目次

はしがき

序 章 本書の目的と概要   瀬古美喜/照山博司/山本勲/樋口美雄
 第1節 本書の目的
 第2節 本書の概要

第Ⅰ部 KHPS の標本特性
第1章 景気変動と家計行動── KHPS2009 年調査から
   直井道生/三好向洋/佐藤一磨/馬欣欣/野田顕彦/四方理人/石野卓也
 第1節 はじめに
 第2節 2009 年調査の概要と回答状況
 第3節 景気変動と家計行動── 2009 年調査結果から
 第4節 おわりに

第Ⅱ部 市場の質と経済危機下の家計行動(査読論文)
第2章 2000 年代後半の貧困動態の確認とその要因   石井加代子
 第1節 はじめに
 第2節 先行研究
 第3節 データの確認
 第4節 2000 年代後半における貧困動態
 第5節 貧困動態の要因分析
 第6節 まとめ

第3章 雇用の非正規化と所得格差   四方理人
 第1節 はじめに──近年の所得格差の動向について
 第2節 先行研究
 第3節 分析手法
 第4節 データの説明
 第5節 分析結果
 第6節 おわりに

第4章 景気後退期の就業行動の変化   佐藤一磨
 第1節 問題意識
 第2節 データ
 第3節 分析手法
 第4節 分析結果
 第5節 結論

第5章 仕事の「満足度」と転職   岡本弥/照山博司
 第1節 はじめに
 第2節 近年の転職状況と転職に関する先行研究
 第3節 実証分析
 第4節 おわりに

第6章 景気変動と家計消費の変動──日本の家計消費は平滑化しているか   馬欣欣
 第1節 はじめに
 第2節 先行研究のサーベイ
 第3節 計量分析の枠組み
 第4節 計量分析の結果
 第5節 むすび

第7章 家計の借入行動と景気変動   野田顕彦/上村一樹
 第1節 はじめに
 第2節 分析の枠組み
 第3節 使用データ
 第4節 推定結果
 第5節 おわりに

第8章 住宅購入計画と目標貯蓄額の歪み──景気変動による予想と現実の乖離   石野卓也
 第1節 はじめに
 第2節 景気変動と住宅のユーザーコスト
 第3節 データと変数
 第4節 推定
 第5節 シミュレーション
 第6節 結論

第Ⅲ部 家計行動変容の諸相
第9章 消費支出データの計測誤差とその相関構造   阿部修人/稲倉典子
 第1節 家計消費支出と計測誤差
 第2節 計測誤差の計測
 第3節 結論

第10 章 家計別インフレ率の分布とその持続性──食料・エネルギー価格の高騰が家計に与えた影響   黒田祥子/山本勲
 第1節 はじめに
 第2節 家計別インフレ率の算出
 第3節 家計別インフレ率の推移
 第4節 家計別インフレ率の持続性
 第5節 おわりに

第11章 競争上公正性から見た我が国の労働市場の質──正規・非正規労働市場の垣根に関する実証分析   照山博司/矢野誠
 第1節 はじめに
 第2節 競争上の公正性
 第3節 正規労働市場と非正規労働市場の垣根に関する競争上公正性
 第4節 非正規労働の参入時効果
 第5節 推計の目的
 第6節 推計データの説明
 第7節 非正規労働就業確率の推計
 第8節 非正規から正規労働への移行確率の推計
 第9節 おわりに

付録 調査票
索引


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