慶應義塾大学法学研究会叢書81
ドイツ強制抵当権とBGB編纂 —ドイツ不動産強制執行法の理論的・歴史的・体系的構造
価格:13,200円 (消費税:1,200円)
ISBN978-4-7664-1881-1 C3032
奥付の初版発行年月:2011年09月 / 発売日:2011年09月上旬
ドイツ強制抵当権制度の立法変遷とその構造を明らかにする。
▼ドイツにおける「強制抵当権制度の法形成」、「統一的民法典(BGB)編纂過程」の立法変遷と構造を解明し、日本法への示唆を行う。2003年刊行の『ドイツ強制抵当権の法構造』に続くドイツ強制抵当権研究の成果。
斎藤和夫(サイトウカズオオ)
慶應義塾大学法学部教授
1946年生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学法学部助手、専任講師、助教授を経て、1988年から現職。
専攻は民法、担保法;担保実体法(担保物権法・保証法など)・担保手続法(民事執行・保全法・倒産法・民訴法など)、金融法、ドイツ法。
主要著作として、『ドイツ強制抵当権の法構造―「債務者保護」のプロイセン法理の確立』ほか多数。
目次
はしがき
【ZH制度研究Ⅰ巻の要旨】
序論 本研究の課題と方法
第1章 1874年~・「第1次委員会」審議と強制抵当権
――「物権法準備草案・BGB第1草案・GBO第1草案・ZVG第1草案・EGBGB第1草案」の編纂過程――
第2章 1888年~・「各界の反応」と強制抵当権
――「草案公表とフィードバック」の編纂過程――
第3章 1890年~・「第2次委員会」審議と強制抵当権
――規制法典の変遷(BGBからの分離決定,ZVGへの編入決定,最終局面でのZPOへの編入決定)――
第4章 1898年・ZPOと強制抵当権
――ZPO変更法草案(1897年)とライヒ議会「第1次・第2次・第3次」審議――
第5章 1931年・ZPO参事官草案と強制抵当権
――修正「平等主義」(順位期間制度)への接合と新制度的機能――
結論的考察
総括
付論文① 我が国の法典編纂過程における「ドイツ強制抵当権制度」と「フランス裁判上抵当権制度」
――制度不導入の「動機」の解明――
付論文② ドイツ・プロイセン「剰余・消除・引受」主義の原理的・歴史的構造
付論文③ 日本民法典の編纂
――明治期の法典継受――
付論文④ ドイツ不動産強制執行法体系における強制抵当権制度
――ドイツ不動産強制執行法研究の一視角――
付論文⑤ 担保権実行競売への新「統合」
――「強制競売」の本来型としての担保権実行競売
細目次
巻末文献リスト