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リサーチ・マインドを磨く8つのレクチャー はじめて学ぶ社会調査

はじめて学ぶ社会調査 リサーチ・マインドを磨く8つのレクチャー

A5判 176ページ 並製
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-7664-1979-5 C3030
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 発売日:2012年10月中旬

内容紹介

初学者必携、社会調査法の入門書!

▼社会調査の基本的な考え方と進め方を具体例を用いてわかりやすく紹介し、量的データ・質的データともに収集方法と分析方法をバランスよく丁寧に解説します。
▼社会調査の原理や倫理の部分まで掘り下げているので、「リサーチ・マインド(社会調査を的確に行うために必要なものの見方・とらえ方)」を身に付けることができます。
▼学生をはじめ、社会調査の基礎を学びたい社会人にもお薦めです。


目次

第1講 科学観の変化と社会調査
第1講のねらい
1 原型としての経験主義
2 実証主義と論理実証主義
3 反証主義
4 パラダイム論
5 パラダイム論以降の科学観―科学知識の社会学、実験室の人類学―
6 社会調査の科学としての特徴
第1講のまとめ


第2講 よく使われる言葉の意味
第2講のねらい
1 理論
2 概念、定義、指標化
3 変数
4 尺度
5 加算尺度
6 信頼性と妥当性
第2講のまとめ


第3講 社会調査を始めるために
第3講のねらい
1 社会調査が必要か確認する
2 公表されている社会調査データを利用するときの留意点
3 社会調査にはどんな方法があるか
4 データの収集方法を選択する
5 知りたいこと(テーマ)をはっきりさせる―文献の使い方・探し方―
第3講のまとめ


第4講 量的データの収集方法―質問紙調査―
第4講のねらい
1 質問紙調査とは
2 質問紙調査の種類
3 質問紙調査の各方法の特徴
4 質問紙調査における対象者の選び方
5 サンプリングのための台帳
 (1) 住民基本台帳
 (2) そのほかの台帳
6 サンプリングの主な方法
 (1) 単純無作為抽出法
 (2) 系統抽出法
 (3) 多段抽出法と層化抽出法
7 質問紙の作成で留意すべきこと
 (1) 実物の質問紙を参考にしよう
 (2) 既存の尺度を活用しよう
 (3) ワーディングに注意しよう
 (4) 質問文の並べ方に注意しよう
 (5) 選択肢の作り方に注意しよう
 (6) 最大限にプリコーディングされた質問紙を作成しよう
 (7) できあがったらしっかりチェックしよう
8 質問紙の作成以外で留意すべきこと
 (1) 調査の実施前に準備すべきこと
 (2) 質問紙を回収するときに必要なこと
 (3) データの入力とチェックの仕方
第4講のまとめ


第5講 量的データの分析方法
第5講のねらい
1 単純集計
2 2変数の関連の分析
 (1) クロス集計
 (2) 平均値の差と相関係数
3 統計的検定
 (1) 基本的な考え方
 (2) χ2(カイ二乗)検定
 (3) t検定
 (4) 一元配置分散分析と多重比較
 (5) 相関係数の検定
 (6) 対象者が一定数以上のデータについて統計的検定を行う意味
4 疑似相関と因果の方向性
5 変数のコントロール
6 多変量解析
 (1) 従属変数がカテゴリー変数の場合の多変量解析
 (2) 従属変数が量的変数の場合の多変量解析
 (3) 因子分析
第5講のまとめ


第6講 質的データの収集方法―インタビューと参与観察―
第6講のねらい
1 インタビュー、参与観察、フィールドワーク
2 インタビューの種類と特徴
3 インタビューにおける対象者の選び方
4 インタビューガイドの作り方と使い方
5 インタビュー進行上の留意事項
6 そのほかの準備
7 インタビュー終了後に行うべきこと
8 参与観察について
第6講のまとめ


第7講 質的データの分析方法
第7講のねらい
1 グラウンデッド・セオリー・アプローチ―B.グレイザー・A.ストラウス『死のアウェアネス理論と看護』を事例として―
 (1) 『死のアウェアネス理論と看護』の概要
 (2) コーディングの方法
2 エスノグラフィー的方法―W.ホワイト『ストリート・コーナー・ソサエティ』を事例として―
 (1) エスノグラフィー的方法とは
 (2) 『ストリート・コーナー・ソサエティ』のねらい
 (3) 分析結果―エピソードと洞察―
3 心性史的方法―P.アリエス『<子供>の誕生』を事例として―
 (1) 心性史的方法とは
 (2) 『<子供>の誕生』のねらい
 (3) データと分析結果
4 エスノメソドロジーの会話分析―秋葉昌樹「保健室のエスノメソドロジー」を事例として―
 (1) エスノメソドロジーの会話分析とは
 (2) 「保健室のエスノメソドロジー」のねらい
 (3) データと分析結果
第7講のまとめ


第8講 社会調査の倫理
第8講のねらい
1 社会調査と倫理の制度化
 (1) 社会と社会調査の複雑な関係から倫理へ
 (2) 倫理の制度化の動き
2 倫理原則と倫理審査
 (1) 5つの原則
 (2) 有意義さの原則と不利益最小化の原則
 (3) 説明と同意の原則
 (4) 説明文書と同意書
 (5) 依頼文書と承諾書
 (6) 拒否権保証の原則
 (7) プライバシー保護の原則
 (8) 著作権
第8講のまとめ


補講 量的データや質的データを分析して何がわかるのか―「対話的構築主義」の観点から―
1 はじめに
2 質的データとは何であり、それを分析して何がわかるのか
3 量的データとは何であり、それを分析して何がわかるのか
4 まとめ


付録1 よく使われる言葉の意味のリスト
付録2 質問紙と対象者への説明文書の見本
付録3 量的データを分析するためのSPSSの操作手順
付録4 論文や報告の構成について
付録5 文献案内
索引


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