スマートネットワークの未来 ― EVNOが作る新エネルギービジネス
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-7664-1985-6 C0034
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 発売日:2012年10月下旬
発・送・配電市場の自由化で新エネルギービジネスの創出を!
▼暮らしのため、産業のため、安全で安価な電力を安定的に享受するには、電力の賢い生産、賢い消費、そして賢い接続が必要だ。
本書は、EVNO(Energy Virtual Network Operator)と呼ばれる電力プロバイダを軸に、ICTを活用した新しいエネルギー発送配電システムを提案する。
自由で競争的な市場のなか、新ビジネス創出によって生産と消費の多様化・効率化を実現する経済界注目のアイデア!
▼日本のエネルギー問題の将来を冷静に考える。
「真の脱原発」を考えるためのヒントともなる1冊。
山中 直明(ヤマナカ ナオアキ)
慶應義塾大学理工学部情報工学科教授。
1983年慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了、日本電信電話公社(現NTT)入社、91年博士号取得、94年NTTネットワークサービスシステム研究所特別研究員、2004年より現職。94年IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers) Transaction on CPMT (Components, Packaging and Manufacturing Technology) のBest Paper Award、および90年、94年、98年度IEEE ECTC (Electronic Components and Technology Conference) Best Paper Awardを受賞。IEEE Fellow、電子情報通信学会フェロー。Photonic Internet Lab代表、NICTけいはんなオープンラボWGチェアー、米国ISOCORE社 Executive Directorなどを務める。
主要著書に『MPLSとフォトニックGMPLS――ブロードバンドを支えるバックボーンネットワーク技術』(編著、電気通信協会、2003年)、High-Performance Backbone Network Technology, CRC Press, 2004など。
目次
はじめに
第1章 姿を見せはじめた新しいエネルギーネットワーク
1 エネルギー危機とチャンス
2 新エネルギーの可能性
3 太陽光と一〇〇〇万戸計画
4 エネルギーのアンバンドル(発送配電分離)
第2章 スマートグリッドのキーポイント
1 スマートハウス
2 スマートメータと見える化
3 蓄電池、それは、これからのブレークスルー
4 エネルギー制御とオンデマンド
第3章 ICT企業がリードするスマートグリッド
1 ICT先端企業のアプローチ
2 通信ネットワークとスマートネットワーク
3 エネルギー・サービスプロバイダ
4 日本が変える新しいエネルギーネットワーク
第4章 通信技術で何ができるか? 何でかせぐか?
1 電力料金のダイナミック化
2 送電サービスによる異業種参入の可能性
3 スマートグリッドと仮想送電
4 通信技術とスマートグリッド
5 エネルギー制御
第5章 仮想電力会社:EVNOとは何か?
1 インターネットとスマートグリッドを考える
2 仮想送電とEVNO
3 EVNOの応用
4 電力会社のメリット
第6章 EVNOが作る新サービス・新ビジネス
1 マルチEVNOモデル
2 バーチャル・マイクログリッド
3 貯電気ビジネス
4 電力預かりビジネス
5 電力銀行(仮想バッテリー運用サービス)
第7章 スマートネットワークで拓く日本の未来
1 時間シフト
2 PPS(特定規模電気事業者)の競争力アップ
3 EVのポータビリティ
4 監視・制御サービス
5 電力使用権
あとがき