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吉田小五郎随筆選(全3巻+別冊)

吉田小五郎随筆選(全3巻+別冊)

四六判 上製
価格:33,000円 (消費税:3,000円)
ISBN978-4-7664-2057-9 C0037
奥付の初版発行年月:2013年11月 / 発売日:2013年11月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

▼稀代の教育者・吉田小五郎の思想と人柄に触れる随筆選の決定版。

▼元慶應義塾幼稚舎長吉田小五郎の名随筆を新編集で3巻に収める。多くの教え子に慕われた教育者として、日本を代表するキリシタン史研究者として、「民藝運動」に関わった美術品蒐集家として、培った観察眼とその描写は、時代を超えて読む者を惹きつける。没後30年を期に刊行される、偉大な教育者の全身像。

著者プロフィール

吉田 小五郎(ヨシダ コゴロウ)

1902(明治35)年新潟県柏崎に生まれる。1924(大正13)年慶應義塾大学文学部史学科卒業。卒業後幼稚舎教員となり多くの子どもたちから慕われ、尊敬を集める。戦時中、空襲激化による幼稚舎生の疎開にあたり、疎開学園の責任者として尽力。戦後、9年間幼稚舎長を務める。キリシタン史研究者としても業績がある。民藝運動にも関わり、古美術・石版画などの蒐集家としても著名。1983(昭和58)年、故郷柏崎で没、享年81。
主な著作として随筆集に『犬・花・人間』(慶友社、1956年)、『私の小便小僧たち』(コスモポリタン社、1959年)、『柏崎だより』(港北、1978年)。キリシタン史研究書に『日本切支丹宗門史(上・中・下)』(訳、岩波書店、1938、1940年)等がある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第一巻(幼稚舎家族)

百萬塔―― 若き友へ ――
 負ける楽しみ / 希望の一つ / 先ず西洋から / 第二の誕生 /
 馬鹿不平多 / 贅沢の弁 / 妥協是非 / 家庭代表 /
 祝「塔」第十号発刊 / 「やる」という言葉の遠慮 / 公平・不公平 /
 供養塔 / 鯛焼の買えない話 / 下手物にまなぶ / 友は友 /
 情実 / 田舎漢 / 塔塔二十号

木造通信
 第一号ノ二  昭和二十年七月十日
 第五号    昭和二十年八月二十五日
 第六号    昭和二十年九月一日  木造町の沿革(上)
 第七号    昭和二十年九月十日  木造町の沿革(中)
 第八号    昭和二十年九月二十日 木造町の沿革(下)
 終刊号    昭和二十年十月十五日 疎開学園を閉じるに際して

衛生室をよくする
女子の制服
一ねんせいのみなさんへ
独立自尊の人―― 卒業生におくる ――
わかき友へ―― 卒業生におくる ――
芽茂(Memo)―― 仔馬雑記 ――
疎開の思い出
どうぶつのこどもたち
先 生


一年生の担任になって
滑り台のある風景
入学笑話
犬年の賀状
ひとの本棚
私の小便小僧たち
定 年
幼稚舎むかしばなし
思い出
幼稚舎の音楽事始め
仔馬百号に寄せて
鈍才尊重
秀才尊重
いちょう物語
慶應義塾過去帳
含 恥
出雲崎へ
古い手紙
慶應幼稚舎創立百周年
幼稚舎と私
紫檀のステッキ
マドリッドの朝
ああ呑気だネ
稿本慶應義塾幼稚舎史
スペインの花と野菜
私の出版歴
文 章
還暦と喜寿
幼稚舎家族


初代舎長 和田義郎小伝
高橋勇先生
烟田春郷画伯
聞きがき
獅子文六先生へ
福沢諭吉、和田義郎、幼稚舎
小泉先生と幼稚舎
上野公夫様
歌集『雲の峰』序
私の石丸さん
西脇先生の個展
清宮先生の思いで 
奥野氏のこと
幸田先生のことども
小林澄兄先生の頃のこと
ヒゲのある福沢先生
親と子と
弔 友松円諦氏
棟方志功
普段着の幸田先生
懐しい人―― 椿貞雄氏 ――
懐しい人―― 清宮彬氏 ――
清宮さんと椿さんのこともう少し
内田さん
幼稚舎古今記 ひげの巻
大多和さん


第二巻(立春大吉)

八重一重
五月の歌
白い壺
朝の訪問
蘭学事始
冬の花
青い花
青年期
平和論
おじ・めい
路傍の花
蘭と石と
あに・おとうと
銭 湯
同床異夢
雑草の譜
マンボー
猿と雀と人間


ニュー・フェース
立春大吉
テッセン談義
冬枯れ
ダチン
夏の風物
あきあじ
おシャレのすすめ
 ―― 慶應女子高卒業式における祝辞 ――
蘭の思い出
明治のお正月
わが師の恩
沈丁花と浜木綿
花・木・野草
ゴム長(靴)を買う
花の本
満苑御礼
閻魔市雑記
植物図鑑
冬仕度


隔週に六枚
全山これカタクリ
釣り落した魚
おこる
帰郷二年
ドクダミを植える
奥南蛮の旅
六枚と千二百字
近火頻々
朝の一服
木を植える
我が家を弔うの記
強きを助けて弱きをくじく
長寿法なし
寒がりのくせに
装飾の遠慮
遺言状
デュッペル大尉
着ぶくれて春を待つ
小使いさんの手紙
印を捺す
風 鈴
水で顔を洗う
わが庭は藪
緑化運動
街路樹
年賀状
あの頃の正月


第三巻 (ほんもの にせもの)

壺たち皿たち
ノアノア
正月の顔
染付の皿
静 物
赤絵の盌
見る本
ほんもの にせもの
李朝の鉢
大阪の宿 (上) / (下)
江戸の泥絵
複 製
明治の石版画
古版本挿絵の魅力
万朶譜
丹表紙本の美
梅・桃・桜


無銘の作品
文献の収集

私の古典―― 柳宗悦著「茶の美」 ――
草紙の読初
丹緑本覚書
 一 丹緑本の名称 / 二 丹緑本の発生と刊行の時期
 三 丹緑本の系譜 / 四 丹緑本の挿絵 / 五 失われた丹緑本
色刷本事始
韓国瞥見
明治の石版画と私
引 出
端本の山
無尽蔵
中国漢唐壁画展を見る
ものとこと
有馬屋敷
焼却炉
本を焼く
浮世絵ブーム
日下部礼一氏の民藝館
美しく見せること
古伊万里展と「古伊万里の世界」
安宅コレクション
よく本を貰う
好きと嫌い
浜田さん
民藝品は贅沢品なり
ベロ藍の皿を買う
きれいと美しい
田中さん御苦労さま
柳宗悦さんとのこと


「お八つ」の話
時計の話
ザビエルの話
高山右近とペドロ岐部
新井白石とシドッチ
言わでもの事
反 響
ポルトガル笑話
造物主
西洋の古本と蔵書票
キリシタン物語

 吉田小五郎略年譜
 単行本収録作品一覧


【別冊】 追想 吉田小五郎先生
翡 翠   小泉 とみ
吉田先生を偲んで   内田 英二
叔父の思い出   吉田 直太
吉田小五郎先生を偲んで   渡辺徳三郎
吉田小五郎先生のこと   川崎 悟郎
故吉田小五郎先生を偲んで   小泉 淳作
愁傷無限   桑原 三郎
三田の吉田小五郎先生   岩谷十二郎
心眼の美学――吉田小五郎先生のこと   安東 伸介
吉田先生の思い出   渡邊眞三郎
(以上 『回想の吉田小五郎』 [一九八五年刊] より再録)

私と吉田小五郎先生   福原 義春
吉田小五郎先生のキリシタン史研究   髙瀬弘一郎
僕の吉田先生   近藤 晋二
(以上三編は書下ろし)


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