大学出版部協会

 

意味の深みへ 一九八三年 ― 一九八五年

井筒俊彦全集第八巻
意味の深みへ 一九八三年 ― 一九八五年

井筒 俊彦:著, 木下 雄介:解題・索引
四六判 580ページ 上製函入(ビニールカバー付き)
価格:6,600円 (消費税:600円)
ISBN978-4-7664-2078-4 C3310
奥付の初版発行年月:2014年11月 / 発売日:2014年11月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
この大学出版部の本一覧
在庫あり

内容紹介

東洋哲学と現代思想を懸け橋する一冊。

▼1983年~1985年の思索の成熟期に書かれた著作群を、発表年月日順に掲載。

▼単行本・著作集未収録の「『中央公論』と私」を収録。

▼「デリダ論」等の現代思想を展開し、そこから東洋哲学を読み解こうとする野心的な内容。

▼月報執筆は、玄侑宗久(小説家)、島薗進(宗教学者)、野村喜和夫(詩人)各氏。

著者プロフィール

井筒 俊彦(イヅツ トシヒコ)

1914年東京・四ツ谷生まれ。1937年慶應義塾大学英語英文学科卒業、同大学文学部助手。1941年『アラビア思想史』、49年『神秘哲学』。1959年から2年間にわたって中近東・欧米でイスラーム研究に従事。1961年マギル大学客員教授、69年同大学イスラーム学研究所テヘラン支部教授、75年イラン王立研究所教授。
1979年イラン革命激化のためテヘランから日本に帰国。『意識と本質』(1980-82年)、『意味の深みへ』(1985年)、『コスモスとアンチコスモス』(1989年)、『超越のことば』(1991年)、絶筆『意識の形而上学』(1993年)など代表著作を発表。1993年北鎌倉の自宅にて逝去(78歳)。

木下 雄介(キノシタ ユウスケ)

中央大学、学習院大学、駒澤大学非常勤講師(フランス語)。
1957年東京都生まれ。1980年一橋大学社会学部卒業。1986年東京都立大学大学院博士課程満期退学。フランス文学・イスラーム哲学専攻。
主要業績:「不可解なペニュルチエーム――マラルメの散文詩『類推の魔』について」(『東京都立大学人文学報』1984年)、「イブン・シーナーの魂論」(『イスラーム哲学とキリスト教中世』I、岩波書店、2011年)、イブン・シーナー『魂について』(翻訳、知泉書館、2012年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。

【著者】
井筒 俊彦(いづつ としひこ)

【解題・索引】
木下 雄介(きのした ゆうすけ)
中央大学、学習院大学、駒澤大学非常勤講師(フランス語)。

目次

 凡 例
 
 一九八三年
ユング心理学と東洋思想〔J・ヒルマン、河合隼雄との鼎談〕
西脇先生と言語学と私
デリダのなかの「ユダヤ人」

 一九八四年
『みすず』読書アンケート(一九八三年)への回答
語学開眼 
シーア派イスラーム ―― シーア的殉教者意識の由来とその演劇性
文化と言語アラヤ識 ―― 異文化間対話の可能性をめぐって
「書く」 ―― デリダのエクリチュール論に因んで
単数・複数意識
スーフィズムと言語哲学
スーフィズムとミスティシズム〔H・ランドルトとの対談〕
渾 沌 ―― 無と有のあいだ

 一九八五年
文学と思想の深層〔遠藤周作との対談〕
『中央公論』と私
意味分節理論と空海 ―― 真言密教の言語哲学的可能性を探る
言語哲学としての真言
人間存在の現代的状況と東洋哲学
『意味の深みへ』あとがき

 解 題 木下雄介
 索 引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。