思考を鍛えるレポート・論文作成法(第2版)
価格:1,320円 (消費税:120円)
ISBN978-4-7664-2107-1 C2000
奥付の初版発行年月:2014年02月 / 発売日:2014年02月下旬
▼本物の「書く力」「考える力」を身につける
▼「書いては考える」のサイクルを意識できる、まったく新しいタイプのライティング指南書。
▼大好評の初版をベースに構成とレイアウトを刷新し、ますます使いやすくなった第2版。
▼初学者向けレポート・論文作成ガイドの決定版!
〈本書の特徴〉
●わかりやすい5ステップで、作成プロセスを解説
●初めての人でも、フォーマットを用いてスラスラ書ける
●大切なポイントが、図解で素早く理解できる
●何を、どう検索し、引用したらよいかがわかる
●携帯やスマホなど、身近な例を用いてわかりやすく解説
井下 千以子(イノシタ チイコ)
桜美林大学心理・教育学系教授
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科非常勤講師
慶應義塾大学国際センター非常勤講師
1957年福島県生まれ。日本女子大学大学院人間発達学専攻修了。学術博士。京都大学大学院教育学研究科非常勤講師などを経て現職。専門は、教育心理学、生涯発達心理学、大学教育研究。2005年大学教育学会奨励賞受賞。
主な業績:『大学における書く力考える力―認知心理学の知見をもとに』(東信堂, 2008年)、『大学における「学びの転換」と言語・思考・表現』(共著, 東北大学出版会, 2009年)、『大学における「学びの転換」と学士課程教育の将来』(共著, 東北 大学出版会, 2010年)、『初年次教育の現状と未来』(共著, 世界思想社, 2013年)、『思考を育てる看護記録教育』(共著, 日本看護協会出版会, 2004年)、『心理学教育の視点とスキル』(共著,ナカニシヤ出版,2013年)、「思考を育てる介護記録を 目指して―高度専門職に求められる書く力とキャリア開発」(『介護福祉』2011年)ほか。
目次
はじめに
本書の使い方
第1章 レポート・論文を書く前に
1 レポートとは何か、論文とは何か
・ 作文とは違う!
・ レポートと論文を区別する
・ ルールを学べば、書ける
2 まずは段取り、ゴールまで見通す
・ お料理と似ている
・ 「見通し」と「見切り」をつける
3 書くことで思考が深まる
・ 悩み、苦労して書く経験は貴重
・ 日本語で思考を鍛える
コラム よりよく書くためのメタ認知
第2章 説得力のあるレポート・論文を書くために
1 思考を組み立てる
2 問いを立て、証拠を示す
3 批判的に検討する
・ 批判的な視点を持つ
・ 一方的な意見ではダメ
・ 意見の根拠や判断基準を示す
コラム 自分の言葉と他者の言葉を区別しよう
―コピペは剽窃(=ドロボウ)
第3章 レポートを書く
1 レポートの型を見極める
2 レポートのイメージをつかむ
3 レポート作成の5ステップ
ステップ1 論点を見出す
・ 課題を理解する
・ 思考を整理する
ステップ2 調べる:最新の情報を収集する
・図書館の機能を最大限に活用しよう
・ 情報収集の手順
・ 情報収集で大切なこと
・ 情報を精選するために必要な3つの力
ステップ3 組み立てる
・ 主題文を書く
・アウトラインを作成する
ステップ4 執筆する
・ ページ設定を行う
・ フォーマットを用いて執筆する
ステップ5 点検する
・ すべてのレポート・論文に共通するチェックポイント
・ レポートの類型別チェックポイント
コラム 書くための「読む力」
第4章 論文を書く
1 論文を書く前の心構え
2 論文の型と研究方法
・ 仮説検証型論文と仮説論証型論文
・ 論文の型による引用法の違い
―俯瞰する力をつけよう
3 論文作成の5ステップ
ステップ1 テーマを決める
・ テーマ探しには時間がかかる
・ よいテーマとは?
ステップ2 調べる:体系的な情報を収集する
・ 情報検索の方法
・ 情報検索の3つの手順
ステップ3 組み立てる
・ 主題文を書く
・ アウトラインを作成する
ステップ4 執筆する
・ 論文の執筆規定、投稿規定
・ 序論、本論、結論の執筆
ステップ5 点検する
コラム 卒業論文、修士論文に取り組む意味
第5章 レポート・論文の作法を学ぶ
1 題名のつけ方
2 定義の仕方
・ 定義する必要がある概念
・ 定義するうえでの留意点
3 引用の仕方
・ なぜ引用する必要があるのか
・ 引用の種類と方法
・ 出典の示し方
・ 注のつけ方
・ 文献リストの文末記載方法
4 パラグラフの書き方
・ パラグラフとは
・ 書き方の基本
・ 日本語と英語のパラグラフの違い
・ パラグラフの構造と連結
5 事実と意見を区別する
6 わかりやすい文章を書くために
コラム 先行研究を誠実に引用しよう
第6章 プレゼンテーションを成功させる
1 プレゼンテーションのポイント
・ プレゼンテーションのための準備
・ 成功させるためのポイント
2 スライドの作成
3 配布資料の作成
付 録
1 論証型レポートの例
2 文献研究による仮説論証型論文の例
3 実証研究による仮説検証型レポート・論文の例
4 調査や実験を実施する際の「研究倫理」について
5 自己点検評価シートでチェックしよう
6 参考となる文献の紹介
7 図表一覧
あとがき