国連と帝国 世界秩序をめぐる攻防の20世紀
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-2243-6 C3022
奥付の初版発行年月:2015年07月 / 発売日:2015年07月下旬
国連は無力なのか?
覇権を争う帝国の為政者たちは、
国連に何を託したのか。
20世紀ヨーロッパ史の大家マゾワーが描く、
「「逆説」の理想的国際平和機構論」。
解説=渡邊啓貴
マーク・マゾワー(Mark Mazower)
1958年ロンドン生まれ。オクスフォード大学で古典学と哲学を専攻。ジョンズ・ホプキンス大学で修士号、オクスフォード大学で博士号を取得。現在コロンビア大学教授。ギリシャを中心とするバルカンの専門家であるにとどまらず、20世紀ヨーロッパ史の世界的権威である。「フィナンシャル・タイムズ」紙、「インデペンデント」紙などの寄稿者でもある。バルカンを扱った Inside Hitler's Greece: The Experience of Occupation, 1941–44 (1993)、 The Balkans: A Short History (2002)、 Salonica, City of Ghosts: Christians, Muslims and Jews, 1430–1950 (2004)で次々と権威ある賞を受ける。20世紀ヨーロッパ史を扱ったものとしては No Enchanted Palace: The End of Empire and the Ideological Origins of the United Nations (2009) (本書)、 Dark Continent: Europe's 20th Century (1998) (未來社より近刊)、Hitler's Empire: Nazi Rule in Occupied Europe (2008)、 Governing the World: The History of an Idea (2012) (NTT出版より『国際協調の先駆者たち』として刊行)などのベストセラーがある。
池田 年穂(イケダ トシホ)
1950年横浜市生まれ。慶應義塾大学名誉教授。専門は移民論、移民文学、アメリカ社会史。ティモシー・スナイダー『赤い大公 ―― ハプスブルク家と東欧の20世紀』(2014年度「義塾賞」)、アダム・シュレイガー『日系人を救った政治家ラルフ・カー』(2013年)、ジョーン・ディディオン『悲しみにある者』『さよなら、私のクィンターナ』(2011年、2012年)、ジェームズ・ウォルヴィン『奴隷制を生きた男たち』(2010年)、『生寡婦』(2002年度「カナダ首相出版賞」)など多数の訳書がある。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
謝辞
序 章
第1章 ヤン・スマッツと帝国主義的インターナショナリズム
第2章 アルフレッド・ジマーンと自由の帝国
第3章 民族、難民、領土 ユダヤ人とナチス新体制の教訓
第4章 ジャワハルラール・ネルーとグローバルな国際連合の誕生
終 章
解説 「逆説」の理想的国際平和機構論 渡邊啓貴
訳者あとがき
原註
索引