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旅の書物/旅する書物

旅の書物/旅する書物

A5判変型 246ページ 上製
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-7664-2261-0 C3000
奥付の初版発行年月:2015年09月 / 発売日:2015年09月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

▼旅 と 書 物 の 緊 密 な 関 係

探書は愛書家を旅に駆り立て、書を携えて旅に出れば、未知との遭遇が旅行記に結実する。
旅と書物の緊密な関係を3つの視点〈探書と旅〉〈旅の記録と旅の実際〉〈フィクションと旅〉から分析する9篇の論考。

著者プロフィール

松田 隆美(マツダ タカミ)

慶應義塾大学文学部教授(中世英文学、思想史)。ヨーク大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。
主要業績:『ヴィジュアル・リーディング ―― 西洋中世におけるテクストとパラテクスト』(ありな書房、2010年)、『ロンドン物語 ―― メトロポリスを巡るイギリス文学の700年』(共編著、慶應義塾大学出版会、2011年)。

上記内容は本書刊行時のものです。

【編者】
松田隆美(まつだ たかみ)
慶應義塾大学文学部教授(中世英文学、思想史)。ヨーク大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。

【執筆者】(※掲載順)
雪嶋宏一(ゆきしま・こういち)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授(図書館情報学、西洋書誌学)。早稲田大学第一文学部卒業。
主要業績:『アルド・マヌーツィオとルネサンス文芸復興』(東京製本倶楽部、2014年)、(共著)『ヴァチカン教皇庁図書館展Ⅱ:書物がひらくルネサンス』(印刷博物館、2015年)。

不破有理(ふわ・ゆり)
慶應義塾大学経済学部教授(アーサー王文学、ウェールズ文化復興)。慶應義塾大学大学院博士後期課程満期退学。ウェールズ大学バンガー校アーサー王コース修士課程修了(MA)。
主要業績:“A ‘Just War’? A Further Reassessment of the Alliterative Morte Arthure,” War and Peace: New Perspectives in European History and Literature, 700-1800 (Berlin: Walter de Gruyter, 2011)「負の英雄の誕生 ―― アーサー王の息子・甥モードレッド」『アジア遊学』87号(勉誠出版、2006年)。

神崎忠昭(かんざき・ただあき)
慶應義塾大学文学部教授(西欧中世史)。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。
主要業績:『ヨーロッパの中世』(慶應義塾大学出版会、2015年)、ジャン・ルクレール『修道院文化入門 ―― 学問への愛と神への希求』(共訳、知泉書館、2004年)。

長谷部史彦(はせべ・ふみひこ)
慶應義塾大学文学部教授(アラブ中近世史)。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
主要業績:“Sultan Barquq and his Complaining Subjects in the Royal Stables”, Al-Masaq: Journal of the Medieval Mediterranean, 21/3 (2009), 『地中海世界の旅人 ―― 移動と記述の中近世史』(編著、慶應義塾大学出版会、2014年)。

田代和生(たしろ・かずい)
慶應義塾大学名誉教授・日本学士院会員(近世日朝交流史)。中央大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。
主要業績:『近世日朝通交貿易史の研究』(創文社、2002年)、『新・倭館 ―― 鎖国時代の日本人町』(ゆまに書房、2011年)。

木村三郎(きむら・さぶろう)
日本大学芸術学部教授(西洋美術史・図像学)。パリ第Ⅳ大学博士課程修了(Docteur ès lettres)。
主要業績:≪La source ecrite du Miracle de saint Francois-Xavier de Poussin≫, La Revue du Louvre, 1988, no.5-6, pp.394-398; 『名画を読み解くアトリビュート』(淡交社、2002年)、『ニコラ・プッサンとイエズス会図像の研究』(中央公論美術出版、2007年)。

原田範行(はらだ・のりゆき)
東京女子大学現代教養学部教授(近代英文学、出版文化史)。慶應義塾大学大学院博士課程修了。博士(文学)。
主要業績:『「ガリヴァー旅行記」徹底注釈(注釈篇)』(共著、岩波書店、2013)、『風刺文学の白眉 ―― 「ガリバー旅行記」の世界』(NHK出版、2015)。

吉永壮介(よしなが・そうすけ)
慶應義塾大学文学部准教授(中国古典文学)。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得満期退学。
主要業績:「サブカルチャーとしての三国志」(『アジア遊学』No.97、勉誠出版、2007年)、「『三国志演義』の涙の力学」(『藝文研究』第105号、2013年)。

目次

前 言   松田 隆美

Ⅰ 探書と旅
 旅と文献情報の収集
 ―― 16世紀コンラート・ゲスナーの場合   雪嶋 宏一

 「よりよいテクスト」探索の旅
 ―― サー・トマス・マロリー『アーサーの死』をめぐる数奇な出版事
 情と編集者たち   不破 有理

Ⅱ 旅の記録と旅の実際
 2つのローマ
 ―― 「旅の書」にアイデンティティの上書き利用を読む
 神崎 忠昭

 旅の書物 / 旅する書物
 ―― 近代イギリスのイタリア旅行記とガイドブック   松田 隆美

 イブン・バットゥータの上エジプト紀行
 ―― 喜捨と歓待をめぐる一考察  長谷部史彦

 「通信使記録」からみた使節団の庶民芸能見物   田代 和生

Ⅲ フィクションと旅
 フィリップ・ド・シャンパーニュ作、通称《煉獄の魂》再考
 ―― 「勝利するキリスト」図像の視点から   木村 三郎

 『ガリヴァー旅行記』をめぐる東西文献交渉史   原田 範行

 中国古典文学に見る雅と俗の「旅」   吉永 壮介


  執筆者紹介


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