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―― 健康と美容をかなえる油の教科書からだによいオイル

からだによいオイル ―― 健康と美容をかなえる油の教科書

四六判 184ページ 並製
価格:1,540円 (消費税:140円)
ISBN978-4-7664-2305-1 C0077
奥付の初版発行年月:2016年05月 / 発売日:2016年05月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

油ドクターによるオイルのバイブル!
あなたは、オメガ3がからだにいい理由、EPAやDHAが頭にいい理由を説明できますか?
この本で、オイルの特性・選び方・摂り方や、脂質についての基礎知識を身につけて、豊かな食生活と健康で安らかな毎日を過ごしましょう。

 毎日の健康的な生活で気をつけることは、食事と運動です。この本では、とくに食事の中のオイル(油)に注目します。オイルは、貴重な栄養素で、少ない食事量で多くのエネルギー(カロリー)を得ることができ、私たちの身体をつくる60兆個の細胞の一つひとつを機能させています。
 現代日本人にとって、カロリーは大きな問題ではありません。日本人の一日平均摂取カロリーは1890キロカロリーで、第二次世界大戦直後である1946年の摂取カロリーを下回っています。すなわち、カロリーを基盤としたダイエットは必要ないのです。それよりも、食事のバランスと食材の選択が重要です。
 この本では、オイルの特徴と機能をわかりやすく解説しました。おいしい栄養素であるオイルをせっかく摂るのであれば、目的に合致したオイルを、正しい方法で摂ろうではありませんか。この本が、あなたの食事を豊かに、そしてあなたを健康的にするお手伝いができれば幸いです。
(「まえがき」より)

著者プロフィール

井上 浩義(イノウエ ヒロヨシ)

1961年福岡県生まれ、1989年九州大学大学院理学研究科博士課程修了、山口大学医学部生理学教室助手、久留米大学医学部放射性同位元素施設教授などを経て、2008年から慶應義塾大学医学部化学教室教授。日本抗加齢医学会評議員、日本生理学会評議員など。現在、中央教育審議会高等学校の数学・理科にわたる探究的科目の在り方に関する特別チーム委員、経済産業省資源エネルギー庁専門委員など。平成22年度文部科学大臣表彰科学技術賞、化学コミュニケーション賞2012など受賞多数。医学博士、理学博士。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

まえがき

第1章 からだによいオイル
 【アマニ油・エゴマ油】
  ① よく聞く「オメガ3」って何?
  ② 血管壁の健康が、全身の健康を左右する
  ③ なぜ、オメガ3が血管にいいのか?
  ④ LDLコレステロールを取り除き、血液サラサラに
  ⑤ 血管をツルツルにして動脈硬化を防ぐ
  ⑥ 炎症を抑制し、免疫機能を正常化する
  ⑦ オメガ3とオメガ6をバランスよくとることが大切
  ⑧ たった一つの注意点 ―― オメガ3は熱に弱い
  ⑨ アマニ油、エゴマ油の選び方と摂取量
  ⑩ なぜ「青魚を食べると頭にいい」といわれるのか?
 【オリーブオイル】
  ① 調理油として最適なオリーブオイル
  ② LDLコレステロールを軽減、血液サラサラに
  ③ オリーブオイルの選び方
  ④ オリーブオイルの使い方と摂取量
 【ココナッツオイル】
  ① 中鎖脂肪酸 ―― ココナッツオイルでしか摂れない「いい脂質」
  ② 一日大さじ1杯のココナッツオイルで肥満を防ぐ
  ③ 血管の健康にも効果的
  ④ 糖に代わる脳のエネルギー源となり、認知症を予防
 【ナッツオイル】
  ① 「安眠効果」のあるナッツオイル
  ② ナッツオイルで脳機能も向上
  ③ ナッツオイルの「からだにうれしい不純物」とは?
  ④ ナッツオイルの摂取量
 【ごま油】
  ① 「肝臓」が健康なからだは病気知らず
  ② なぜ、ごま油は肝臓にいいのか
  ③ 「飲酒前に小さじ半分」 ―― ごま油の活用法
 【マカダミアナッツ】
  ① 紫外線をカットし、肌を老化から守る
  ② 皮脂に近い「パルミトオレイン酸」をたくさん摂れるのはマカダ
    ミアナッツだけ
 【精油】
  ① 精油とは?
  ② 心地いい環境で使うのが一番
 【石鹸】
  ① 自家製石鹸のつくり方
  ❖ 自家製石鹸レシピ
  ② 市販の石鹸より自家製石鹸のほうがいい理由
  ❖ 意外と古い、日本人とオイルの歴史

第2章 そもそも「オイル」って何ですか?
  ① オイルとは?
  ② オイルの種類 ―― 飽和脂肪酸
  ③ オイルの種類 ―― 不飽和脂肪酸
  ④ 植物性、動物性という分け方はナンセンス
  ⑤ オイルがなければ、からだはつくられない
  ⑥ オイルがなければ、からだは動くこともできない
  ⑦ オイルの消化 ―― 脂肪酸とモノグリセリドへ
  ⑧ オイルの吸収
  ―― 小腸から吸収され、ふたたびトリグリセリドに
  ⑨ オイルの代謝 ―― リポタンパク質となって大循環系へ
  ⑩ 体内で余ったオイルは、どうなる?
  ⑪ 食べた食品や飲んだ薬は、からだの中でどうなる?
  ⑫ 薬や食品の効果は、どのようにしてあらわれるか?
  ⑬ 薬のとり方と副作用
  ⑭ 健康診断における脂質の正常値
  ❖ オイルの分子構造がわかる実験

第3章 オイルとからだ ―― オイルを健康に役立てる
  ① オイルを摂らないと、からだはどうなるか
  ② 日本人は意識してオイルを摂ったほうがいい
  ③ 糖質と脂質の関係について
  ④ 肉を食べるほど不健康?
  ⑤ オイルが毒になることもある?
  ⑥ 飽食日本で断食する意味
  ⑦ 一日三食、一日二食、一日一食……いちばんいい「食べ方」は?

あとがき


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