食べる 生命の教養学12
A5判 312ページ 並製
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-2432-4 C0045
奥付の初版発行年月:2017年07月 / 発売日:2017年07月中旬
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-2432-4 C0045
奥付の初版発行年月:2017年07月 / 発売日:2017年07月中旬
内容紹介
食の革命を目前に、古今東西、「食べる」をたどる知の冒険。
▼慶應義塾大学の講座を書籍化。
▼「食」にまつわる様々な分野で活躍する著名講師陣が執筆。
「生命」の意味を限りなく広く捉えていく「生命の教養学」。
今回の「食べる」の各論は、ローカルとグローバリゼーションとの関係、日本における食の持続可能性とその危機、食文化の生成発展のさまざまな姿、また食と健康をめぐる東西の医学の過去と現在、そして食の未来(革命)を語っていく。
(※所属・肩書は、講演当時のもの)
【編者】
赤江 雄一(あかえ ゆういち)
慶應義塾大学文学部准教授。1971年生まれ。2004年リーズ大学大学院博士課程(Ph.D.)。専門は西洋中世史(宗教史・文化史)。共著に『知のミクロコスモス―中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』(中央公論新社、2014年)、 『はじめて学ぶイギリスの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2012年)などがある。
【著者】
島村菜津(しまむら なつ)
ノンフィクション作家。1963年生まれ。東京芸術大学美術学部卒業。著作に『スローフードな人生』(新潮文庫、2009年)、『スローシティ 世界の均質化と戦うイタリアの小さな町』(光文社新書、2013年)、『エクソシストとの対話』(講談社文庫、2012年)などがある。
山下範久(やました のりひさ)
立命館大学国際関係学部教授。1971年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程。専門は、歴史社会学、比較文明学。著作に『世界システム論で読む日本』(講談社選書メチェ、2003年)、『ワインで考えるグローバリゼーション』(NTT出版、2009年)などがある。
勝川俊雄(かつかわ としお)
東京海洋大学産学地域連携推進機構准教授。1972年生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程。専門は、水産学。著作に『日本の魚は大丈夫か?』(NHK出版新書、2011年)、『漁業としての日本の問題』(NTT出版、2012年)、『魚が食べられなくなる日』(小学館新書、2016年)、などがある。
生源寺眞一(しょうげんじ しんいち)
名古屋大学大学院生命農学研究科教授。1951年生まれ。東京大学農学部卒業。専門は、農業経済学。著作に『現代日本の農政改革』(東京大学出版会、2006年)、『日本農業の真実』(ちくま新書、2011年)『農業と人間』(岩波現代全書、2013年)などがある。
池上俊一(いけがみ しゅんいち)
東京大学大学院総合文化研究科教授。1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程西洋史学専門課程中退。専門は、西洋中世・ルネサンス史。著作に『パスタでたどるイタリア史』(岩波ジュニア新書、2011年)、『増補 魔女と聖女──中近世ヨーロッパの光と影』(ちくま学芸文庫、2015年)などがある。
比嘉理麻(ひが りま)
沖縄国際大学総合文化学部講師。1978年生まれ。筑波大学大学院単位取得満期退学(国際政治経済学博士)。専門は文化人類学、沖縄研究。著作に『沖縄の人とブタ-産業社会における人と動物の民族誌』京都大学学術出版会、2015年などがある。
山本道子(やまもと みちこ)
株式会社村上開新堂代表取締役。1945年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。夫の転勤に伴い5年間のニューヨーク在住から帰国後、明治7年創業の家業・村上開新堂に携わる。著作に『お菓子の香りにつつまれて』(文化出版局、1980年)、『かくし味は、しょうゆ』(文化出版局、1999年)などがある。
大道寺慶子(だいどうじ けいこ)
慶應義塾大学社会学研究科訪問研究員・文学部非常勤講師。1975年生まれ。ロンドン大学アジアアフリカ研究学院。専門は、医学史、東アジア史。主要論文に「『婦女雑誌』にみる母乳育児:身体と近代」山本英史編『近代中国の地域像』(山川出版社、2012年1月)などがある。
勝川史憲(かつかわ ふみのり)
慶應義塾大学スポーツ医学研究センター教授。1958年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。専門は、内分泌代謝内科。著作に、『肥満の医学』(日本評論社、2011年、共著)、『研修医・医学生のための症例で学ぶ栄養学』(建帛社、2017年、共著)などがある。
野口和行(のぐち かずゆき)
慶應義塾大学体育研究所准教授。1967年生まれ。東京学芸大学教育学研究科修士課程修了。専門は、体育学。著作に『自閉症と豊かな暮らし──キャンプロイヤルから学ぶ』(晃洋書房、2014年、共著)などがある。
小泉武夫(こいずみ たけお)
東京農業大学名誉教授。1943年生まれ。東京農業大学農学部醸造学科卒業。農学博士。専門は、発酵学、醸造学。著作に『発酵食品礼賛』(文春新書、1999年)、『醤油・味噌・酢はすごい』(中公新書、2016年)など単著139冊。
目次
はじめに 赤江雄一
Ⅰ
「スローフード」運動とは何か 島村菜津
ワインにみるグローバリゼーション 山下範久
Ⅱ
魚はいつまで食べられる? 勝川俊雄
日本の食料と農業 生源寺眞一
Ⅲ
食から見るイタリア史 池上俊一
食べられるブタ、嫌われるブタ、愛でられるブタ
沖縄のブタ食文化から考える 比嘉理麻
日本人の食べ方・味わい方から見る日本の文化 山本道子
Ⅳ
東アジアの食餌 消化と健康 大道寺慶子
生体のエネルギー出納バランスと体重コントロール 勝川史憲
Ⅴ
「食べる」を「体験する」 野口和行
発酵食品の神秘 小泉武夫