入門メディア・コミュニケーション
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2444-7 C0036
奥付の初版発行年月:2017年11月 / 発売日:2017年11月上旬
▼ニュースをキーワードにメディア、コミュニケーション、そして社会を捉える
▼デジタル化はジャーナリズムにどのような影響を与えるのだろうか?
メディアと民主主義はどのように関係するのだろうか?
法学・政治学・社会学・社会心理学の学問領域を横断したアプローチで、
インターネットを含むメディアのしくみと問題点をわかりやすく解説、
大きく社会を揺るがせた主要ニュースの背景もとりあげ、メディアの問題点に迫る。
▼これから学ぶ人を対象に、ニュースをキーワードにしたメディア・コミュニケーションの
捉え方、デジタル化によるメディア・コミュニケーションの変化、
さらに社会問題の報道から社会とメディアを読み解く方法や、
ニュースからグローバル社会や国際関係を捉える視点などを提示する入門テキスト。
山腰 修三(ヤマコシ シュウゾウ)
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所准教授。
1978年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門分野:ジャーナリズム論、メディア論、政治社会学。主要著作:『コミュニケーションの政治社会学―メディア言説・ヘゲモニー・民主主義』(ミネルヴァ書房、2012)、『戦後日本のメディアと原子力問題―原発報道の政治社会学』(編著、ミネルヴァ書房、2017)、ほか。
(※〔 〕内は、担当章)
【編著者】
山腰修三(やまこし しゅうぞう/Yamakoshi Shuzo)〔第5、9章 〕
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所准教授。
1978年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門分野:ジャーナリズム論、メディア論、政治社会学。主要著作:『コミュニケーションの政治社会学―メディア言説・ヘゲモニー・民主主義』(ミネルヴァ書房、2012)、『戦後日本のメディアと原子力問題―原発報道の政治社会学』(編著、ミネルヴァ書房、2017)、ほか。
【執筆者】
大石裕(おおいし ゆたか/Oishi Yutaka)〔第1、11章〕
慶應義塾大学法学部教授。
1956年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。
専門分野:マス・コミュニケーション論、政治社会学。主要著作:『メディアの中の政治』(勁草書房、2014)、『ジャーナリズムは甦るか』(共著、慶應義塾大学出版会、2015)、ほか。
李光鎬(いー ごあんほ/Lee Kwangho)〔第2、6章〕
慶應義塾大学文学部教授。
1963年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専門分野:メディア・コミュニケーション研究、社会心理学。主要著作:『「領土」としてのメディア―ディアスポラの母国メディア利用』(慶應義塾大学出版会、2016)、『メディア・オーディエンスの社会心理学』(共編著、新曜社、2017)、ほか。
鈴木秀美(すずき ひでみ/Suzuki Hidemi)〔第3、7章〕
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所教授、大阪大学名誉教授。
1959年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門分野:メディア法、憲法、比較憲法。主要著作:『放送の自由(増補第2版)』(信山社、2017)、『放送制度概論―新・放送法を読みとく』(共著、商事法務、2017)、ほか。
烏谷昌幸(からすだに まさゆき/Karasudani Masayuki)〔第4、10章〕
慶應義塾大学法学部准教授。
1974年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門分野:ジャーナリズム論、政治社会学。主要著作:『メディアが震えた―テレビ・ラジオと東日本大震災』(共著、東京大学出版会、2013)、『戦後日本のメディアと市民意識―「大きな物語」の変容』(共著、ミネルヴァ書房、2012)、ほか。
山本信人(やまもと のぶと/Yamamoto Nobuto)〔第8、12章〕
慶應義塾大学法学部教授。
1963年生まれ。コーネル大学大学院政治学研究科博士課程修了。Ph.D.(Government)
専門分野:東南アジア地域研究、国際関係論。主要著作:『ジャーナリズムの国籍―途上国におけるメディアの公共性を問う』(監修、慶應義塾大学出版会、2015)、『東南アジア地域研究入門 3政治』(監修・編著、慶應義塾大学出版会、2017)、ほか。
目次
はじめに 山腰修三
第1部 メディア・コミュニケーションを学ぶ
第1章 ニュース研究の基礎概念
はじめに――ニュースとは何か
1 ニュースの制作過程とニュースバリュー
2 社会で「ストック」されるニュース
3 ニュースによる「現実」の社会的構築・構成
おわりに――ジャーナリズムの自由と客観報道
第2章 ニュース報道の影響
はじめに
1 ニュース報道と知識格差
2 ニュース報道の「世論」への影響
3 ニュース報道が「培養」する社会のイメージ
おわりに
第3章 ジャーナリズムと法
はじめに
1 表現の自由
2 ジャーナリズムの法的限界
おわりに
第4章 世界の報道の自由
はじめに
1 プレスの自由に関する四理論
2 メディア・システムの比較研究
3 フリーダムハウスにおける「報道の自由」
おわりに
第2部 デジタル化がもたらす変化を学ぶ
第5章 デジタルメディアとニュースの政治社会学
はじめに
1 メディア環境の変化と日本社会
2 ニュースの生産・伝達・消費過程の変化
3 政治・社会変動とジャーナリズム(1)
――「メディアの公共性」のゆらぎ
4 政治・社会変動とジャーナリズム(2)
――デジタルメディア時代のポピュリズム
おわりに
第6章 ニュース普及過程の変容とジャーナリズム
はじめに
1 ニュース普及のパターンとその影響要因
2 インターネット時代のニュース普及過程
おわりに
第7章 放送・インターネットと表現の自由
はじめに
1 放送と表現の自由
2 インターネットと表現の自由
おわりに
第8章 ソーシャルメディアと政治参加
はじめに
1 ソーシャルメディアと政治
2 抗議運動の中のソーシャルメディア
3 何が人々をつなぐのか
4 おわりに――新たな「我々」の構築へ向けて
第3部 ニュースを通じて社会を学ぶ
第9章 沖縄問題とジャーナリズム
はじめに
1 沖縄問題とアイデンティティの政治学
2 反基地感情と沖縄メディア
3 沖縄問題をめぐるアイデンティティの政治の現状
4 全国メディアの中の「沖縄問題」
おわりに
第10章 原子力政策の正当性とメディア
はじめに
1 政策の正当性
2 正当性の境界はどこにあるのか
3 境界性の監視とメディア
おわりに
第11章 グローバル化と国際的なニュースの流れ
はじめに――グローバル・ビレッジの可能性?
1 グローバル化の進展とニュースの南北問題
2 「冷戦」の終わりとCNN効果
3 ニュースバリューと戦争報道
おわりに――文化帝国主義とデジタル・ディバイド
第12章 国際報道と国際関係
はじめに
1 国際ニュースからの接近
2 カスケード・モデル
3 プロパガンダ
4 広報外交
5 国際報道とネット時代
おわりに
索 引