スーフィズムと老荘思想 下 比較哲学試論
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-7664-2461-4 C3310
奥付の初版発行年月:2019年06月 / 発売日:2019年05月下旬
▼『井筒俊彦英文著作翻訳コレクション』、堂々完結!
▼「井筒東洋哲学」の原点をなす、壮大な試み。
▼日本語著作の空白の時代を埋める最重要著作。
下巻は、老子と荘子の存在論、イスラーム神秘哲学との比較哲学的考察。
井筒意味論の展開を解明する訳者解説つき。
井筒 俊彦(イヅツ トシヒコ)
1914年、東京都生まれ。1949年、慶應義塾大学文学部で講義「言語学概論」を開始、他にもギリシャ語、ギリシャ哲学、ロシア文学などの授業を担当した。『アラビア思想史』『神秘哲学』や『コーラン』の翻訳、英文処女著作Language and Magic などを発表。
1959年から海外に拠点を移しマギル大学やイラン王立哲学アカデミーで研究に従事、エラノス会議などで精力的に講演活動も行った。この時期は英文で研究書の執筆に専念し、God and Man in the Koran, The Concept of Belief in Islamic Theology, Sufism and Taoism などを刊行。
1979年、日本に帰国してからは、日本語による著作や論文の執筆に勤しみ、『イスラーム文化』『意識と本質』などの代表作を発表した。93年、死去。『井筒俊彦全集』(全12巻、別巻1、2013年-2016年)。
仁子 寿晴(ニゴ トシハル)
同志社大学非常勤講師。イスラーム哲学・中国イスラーム思想。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
第二部 老子と荘子
第一章 老子と荘子
第二章 神話創作から形而上学へ
第三章 夢と現実
第四章 あれとこれを超えて
第五章 新たな自我の誕生
第六章 本質主義に抗して
第七章 道
第八章 衆妙の門
第九章 決定論と自由
第十章 価値の完全な逆転
第十一章 完全人間
第十二章 政治的人間
第三部 結 論――比較考量
第一章 方法論的予備考察
第二章 人間の内部変容
第三章 実の在り方の多層構造
第四章 本質と存在
第五章 存在の自己展開
訳 注
解説 仁子寿晴
訳者あとがき
『道徳経』『荘子』引用索引
人名・著作名索引
事項索引