環境経済学の政策デザイン 資源循環・低炭素・自然共生
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-7664-2600-7 C3033
奥付の初版発行年月:2019年05月 / 発売日:2019年05月下旬
▼環境問題を解決するための最新かつ精緻な議論
廃棄物・地球温暖化・生物多様性の問題に関わる政策目標を
理論・実証面から徹底的に分析する
細田 衛士(ホソダ エイジ)
中部大学経営情報学部教授,慶應義塾大学名誉教授.
1953年生まれ.1977年慶應義塾大学経済学部卒業,80年同経済学部助手,82年同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学,87年同大学経済学部助教授,94年同大学経済学部教授を経て現職.博士(経済学).
主要著作に『資源循環型社会――制度設計と政策展望』(慶應義塾大学出版会)『グッズとバッズの経済学――循環型社会の基本原理(第2版)』(東洋経済新報社)『資源の循環利用とはなにか――バッズをグッズに変える新しい経済システム』(岩波書店)など多数.
大沼 あゆみ(オオヌマ アユミ)
慶應義塾大学経済学部教授.
1960年生まれ.1983年東北大学経済学部卒業,88年同大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学,88年同大学経済学部助手,89年東京外国語大学専任講師,2001年慶應義塾大学経済学部助教授を経て現職.経済学博士.
主要著作に『生物多様性保全の経済学』(有斐閣),“Comparing Green Infrastructure as Ecosystem-Based Disaster Risk Reduction with Gray Infrastructure in Terms of Costs and Benefits under Uncertainty: A theoretical approach” International journal of Disaster Risk Reduction, 32, 2018, pp. 22-28など.
目次
はじめに
第Ⅰ部 循環経済とリサイクル
第1章 循環経済における拡大生産者責任の果たす役割(細田 衛士)
1 はじめに
2 循環経済の基本的概念設定
3 EPRと循環経済
4 おわりに
第2章 経済学から見た廃棄物の不適正処理問題(一ノ瀬 大輔)
1 はじめに
2 日本における不適正処理の現状
3 不適正処理に関する経済学的な分析
4 実際の不適正処理対策
5 今後の展望
第3章 廃棄物の適正処理とリサイクルのための回収システム(斉藤 崇)
1 はじめに
2 使用済み品の回収:先行研究と現状
3 潜在資源性と潜在汚染性
4 自発的な回収ルート構築の可能性
5 適正な排出を促すための課題
6 おわりに
第Ⅱ部 低炭素
第4章 イノベーションと環境政策(井上恵美子)
1 はじめに
2 環境問題にイノベーションが果たす役割
3 環境政策手法の種類
4 環境政策がイノベーションに与える影響
5 おわりに
第5章 統合評価モデルによる地球温暖化の経済影響評価の現状と課題(坂上 紳)
1 統合評価モデルによる地球温暖化の経済影響評価について
2 統合評価モデルにおける先行研究
3 EMEDAの構造とその特徴について
4 EMEDAの分析について
5 統合評価モデルにおける今後の展望と課題
第6章 産業部門の節電行動と電力料金改革の経済効果(樽井 礼)
1 はじめに:電力料金改革の有効性
2 自然独占産業における非線形料金の役割
3 リアルタイム料金の経済効果
4 固定料金とリアルタイム料金のもとでのデマンド料金の効果
5 電力料金改革における課題とその克服の可能性
第Ⅲ部 資源
第7章 資源の呪い
――理論と現実(新熊 隆嘉)
1 はじめに
2 先行研究
3 サブサハラ・アフリカにみる資源の呪いの現実
4 国際的な取り組み:EITIとドッド・フランク法
5 おわりに
第8章 国際資源循環の経済学(山本 雅資)
1 はじめに
2 国際資源循環の理論分析
3 国際資源循環の実証分析
4 結びに代えて
第Ⅳ部 自然共生
第9章 グリーンインフラの経済学(大沼 あゆみ)
1 はじめに
2 グリーンインフラの経済理論モデル
3 実証における被害と便益の経済評価
4 おわりに
第10章 持続可能な開発と先住民の世界観の関係
――実証と理論(チョイ・イー・ケエヨン)
1 はじめに
2 調査目的地:基本的な事実
3 インタビューとフィールド観察
4 他のインタビュー:概要
5 調査結果:土着の価値観と土地使用哲学
6 先住民族の価値観:論理的検討
7 先住民族の世界観の再検討、及び持続可能な開発にまつわるその含
意
8 おわりに