「笑い」の解剖 経済学者が解く50の疑問
価格:1,980円 (消費税:180円)
ISBN978-4-7664-2614-4 C0033
奥付の初版発行年月:2019年09月 / 発売日:2019年09月上旬
笑うって実は大変なことなのです
「4つのステップ」という独自の発想で、“知ってるようで本当はあまりよくわかっていない謎”を氷解させるユニークな“知的探検”!
● 人はなぜ笑うのか――。考えてみると、実はよくわからない「笑い」という現象について、経済学者が独自の発想を披瀝。笑いとはどのようなプロセスから生まれるのか、そのメカニズムを「笑いの四段階説」というオリジナルな手法を用いて解明を試みる。
● さらにそこから「笑いがビジネスになるための条件とは」「厳粛な式典で笑いそうになったら?」「“ピン芸人”に必要な能力とは?」「くすぐられると笑うのはなぜ?」「夫が笑うと妻はキレる?」「笑うと健康になるのか?」「AIは人を笑わせられるか」など、身近な笑いから落語や漫才などのビジネスまで、興味深い50のトピックを精選して、「笑う」とはどういうことか、笑いから何を学べるかを徹底解説!
中島 隆信(ナカジマ タカノブ)
慶應義塾大学商学部教授
1960年生まれ。83年慶應義塾大学経済学部卒業、88年同大大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、商学部助手に就任。91年慶應義塾大学商学部助教授、2001年同教授。同年、博士号(商学)取得。学位請求論文『日本経済の生産性分析』(日本経済新聞社)により、義塾賞受賞。06年『障害者の経済学』(東洋経済新報社)により、日経・経済図書文化賞受賞。07年9月~09年3月まで慶應義塾大学を休職、内閣府大臣官房統計委員会担当室長。09年復職、現在に至る。
この間、慶應義塾大学産業研究所長、日本相撲協会「ガバナンス整備に関する独立委員会」委員などを歴任。
主な業績
『テキストブック入門経済学』(共著)『テキストブック経済統計』(共著)『大相撲の経済学』『お寺の経済学』『障害者の経済学』『オバサンの経済学』(以上、東洋経済新報社)、『日本経済の生産性分析』(日本経済新聞社)、『こうして組織は腐敗する』(中公新書ラクレ)、『経済学ではこう考える』(慶應義塾大学出版会)ほか多数。
目次
序 章 なぜ「笑い」を解剖するのか?
第1章 総 論
人間はどのようにして笑いに至るのか/笑いはこれまでどのように研究
されてきたのか/人間にとってなぜ笑いが必要なのか/男性と女性の笑
いにちがいはあるか/笑いに群集心理はあるか/AIは人を笑わせられ
るか
第2章 身近な笑い
くすぐられると笑うのはなぜ?/なぜ上司の笑いは空回りするのか?/
大学の講義に笑いは必要か?/風刺による笑いとは何か?/政治家はな
ぜ失言するのか?/夫が笑うと妻はキレる?/宴会芸とは何か?/会合
での笑いの効用とは?/厳粛な式典で笑いそうになったらどうする?/
笑いは〝怒り〟や〝泣き〟とどうちがうのか?/イジメと笑いの関係性
は何か?/笑いに救われる人たちとは?
第3章 笑いのビジネス:総論
笑いがビジネスになるための条件とは?/お笑いの産業化は何をもたら
したのか?/芸人に女性が少ない理由は?/落語は20分なのに漫才は
なぜ5分なのか?/なぜお笑い芸人がテレビのMCになるのか?/三遊
亭円楽の不倫はなぜ大事に至らなかったのか?/お笑い芸人と学者は似
ている?
第4章 笑いのビジネス:落語
落語にとっての笑いとは何か?/古典落語に登場する〝与太郎〟の役割
とは?/古典落語と新作落語のちがいとは?/真打しんうち制度の意味
するところは何か?/前座の落語はなぜ〝定番〟なのか?/志村けんの
笑いと落語の共通点は?
第5章 笑いのビジネス:漫才とコント
漫才にはなぜ〝ボケ〟と〝ツッコミ〟が必要なのか?/漫才とコントの
ちがいは?/〝どつき漫才〟は笑えるか?/〝ピン芸人〟に必要な能力
とは?/日本で〝ピン芸人〟が活躍しづらいわけは?/〝一発屋芸人〟
とは何か/お笑いコンテストは何のためにあるのか?
第6章 笑いのビジネス:その他
物まねはいつから笑いになったのか?/モノマネの笑いの効用とは?/
マジックを観たときに笑うのはなぜ?/〝リアクション芸人〟とは何か
?/なぜオバサンたちは綾小路きみまろが好きなのか?/笑い音声(ラ
ーフ・トラック)の効果とは?/自虐ネタ芸人は大成しない?/「お笑
い 米軍基地」を笑えるか?
第7章 笑いと健康
笑うと健康になるのか?/精神疾患の治療と笑いの関係性は?/笑いは
認知症予防に有効か?/自閉症と笑いの関係は?
終 章 笑いから何を学べるか
あとがき
参考文献