井筒俊彦ざんまい
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-2630-4 C0010
奥付の初版発行年月:2019年10月 / 発売日:2019年10月中旬
▼井筒俊彦に関する秀逸なエッセイを40篇以上セレクトし、!
▼知られざる井筒の姿を伝える豊富な写真つき。
古今東西の哲学をその身に引き受け、西洋思想に匹敵する「東洋思想」を打ち立てようとした、20世紀を代表する井筒俊彦。
その知られざる交流や多彩な姿をめぐり、世代も分野も全く異なる国内外の作家・思想家・学者たちが縦横無尽に語る。「門外不出」の写真も多数収録。若松英輔氏の編集にて送り出す、井筒と出会い直すための一冊。
【執筆者一覧】
白井浩司 1917年―2004年 フランス文学
柏木英彦 1934年生まれ 言語学
松原秀一 1930年―2014年 中世フランス文学
牧野信也 1930年―2014年 アラブ・イスラーム学
丸山圭三郎 1933年―93年 言語哲学
河合隼雄 1928年―2007年 臨床心理学
安岡章太郎 1920年―2013年 作家
日野啓三 1929年―2002年 作家
佐伯彰一 1922年―2016年 文芸評論家
瀬戸内寂聴 1922年生まれ 作家・僧侶
立花隆 1940年生まれ ノンフィクション作家
伊東俊太郎 1930年生まれ 科学史
福永光司 1918年―2001年 中国哲学
高木訷元 1930年生まれ 仏教学
長尾雅人 1907年―2005年 仏教学
森本公誠 1934年生まれ 初期イスラーム史
門脇佳吉 1926年―2017年 哲学
栁瀬睦男 1922年―2008年 イエズス会司祭・科学基礎論
ナスロッラー・プールジャヴァーディー Nasrollah Purjavady
1943年生まれ イスラーム哲学
ヘルマン・ランドルト Hermann Landolt 1935年生まれ
マギル大学名誉教授 イスマーイール派研究所上級研究員 スーフィズム・イラン哲学
サイイド・ホセイン・ナスル Seyyed Hossein Nasr 1933年生まれ
イスラーム哲学 ニューヨーク大学名誉教授
ナダール・アルダラン Nader Ardalan ハーバード大学大学院デザイン学科 建築家
関根正雄 1912年―2000年 旧約聖書学
今道友信 1922年―2012年 哲学
松本耿郎 1944年生まれ イスラーム学
江藤淳 1932年―99年 文芸評論家
中村廣治郎 1936年生まれ イスラム学
山折哲雄 1931年生まれ 宗教学
黒田壽郎 1933年―2018年 イスラーム学
安藤礼二 1967年生まれ 文芸評論家
合庭惇 1943年生まれ 元編集者 国際日本文化研究センター名誉教授
司馬遼太郎 1923年―96年 作家
遠藤周作 1923年―96年 作家
池田晶子 1960年2007年 文筆家
中沢新一 1950年生まれ 宗教学
松永有慶 1929年生まれ 仏教学
澤井義次 1951年生まれ 宗教学
互盛央 1972年生まれ 言語論・思想史
若松 英輔(ワカマツ エイスケ)
批評家・随筆家。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。1968 年生まれ、慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007 年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて三田文学新人賞、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』にて西脇順三郎学術賞、2018年『詩集 見えない涙』にて第33回詩歌文学館賞を受賞、『小林秀雄 美しい花』にて第16回角川財団学芸賞受賞。著書に『井筒俊彦 叡知の哲学』(慶應義塾大学出版会)、『イエス伝』(中央公論新社)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』(トランスビュー)、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『詩集 燃える水滴』(亜紀書房)ほか多数。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
若松英輔 知られざる井筒俊彦
井筒俊彦年譜
I――原点と回想
白井浩司 時代への批判者
柏木英彦 遠い日の井筒先生
松原秀一 つかずはなれず四十年
牧野信也 師としての井筒俊彦先生
丸山圭三郎 〈読む〉ということ
河合隼雄 井筒俊彦先生の思い出
安岡章太郎 あの頃の井筒先生
日野啓三 言い難く豊かな砂漠の人
佐伯彰一 求む、井筒俊彦伝――ポリグロットの素顔
瀬戸内寂聴 豪華な学者夫妻
立花 隆 職業選択を誤らなかった話
伊東俊太郎 井筒俊彦先生のこと
II――東西の出会い
福永光司 井筒俊彦先生とわたくし
高木訷元 乾坤は經籍の箱
長尾雅人 井筒さんの『起信論』哲学
森本公誠 井筒先生を東大寺にお迎えして
門脇佳吉 井筒先生の風貌と思想の源泉
栁瀬睦男 井筒氏の思い出
ナスロッラー・プールジャヴァーディー 井筒先生との最後の会見(1)(2)
ヘルマン・ランドルト 井筒俊彦を回想して
サイイド・ホセイン・ナスル 井筒俊彦の思い出
ナダール・アルダラン ことばに尽くせぬ思い出
関根正雄 井筒俊彦氏のこと
今道友信 少年時からの展景の中で
松本耿郎 井筒先生と『アラビア思想史』
江藤 淳 井筒先生の言語学概論
中村廣治郎 コーランと翻訳
山折哲雄 井筒訳『コーラン』の文体
黒田壽郎 井筒先生のアラブ・イスラーム研究
丸山圭三郎 井筒哲学における東西の出会い
安藤礼二 ディオニュソス的人間の肖像
合庭 惇 『イスラーム思想史の頃』ほか(全3編)
III――追 悼
司馬遼太郎 アラベスク――井筒俊彦氏を悼む
丸山圭三郎 追悼 井筒俊彦先生
遠藤周作 井筒俊彦先生を悼む
牧野信也 井筒俊彦先生の死を悼む
IV――継 承
池田晶子 『意識と本質』を読む
中沢新一 歴史とトランス――井筒俊彦先生のしぐさの記憶
河合隼雄 井筒哲学と心理療法
松永有慶 井筒マンダラ学の炯眼
安藤礼二 新たな時代の「東方」の哲学
澤井義次 エラノス会議と井筒哲学
互 盛央 井筒俊彦と丸山圭三郎――出会い、交錯した二人は、どこに向かったか