寡占企業と推測的変動
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-7664-2664-9 C3033
奥付の初版発行年月:2020年03月 / 発売日:2020年03月下旬
▼産業組織論において理論と実証をつなぐ「推測的変動」を徹底的に解析する。
竹中 康治(タケナカ コウジ)
日本大学経済学部教授。横浜国立大学卒、東京大学大学院博士課程満期退学。著書に『現代産業組織論』(共著)、『都市ガス産業の総合分析』(編著、以上NTT出版)、『入門・産業組織』(共著、有斐閣)
小林 信治(コバヤシ シンジ)
日本大学経済学部教授。Purdue University大学院Ph.D., University of Cambridge, Research Fellow.論文に“On a Dynamic Model of Cooperative and Noncooperative R and D in Oligopoly with Spillovers,” Dynamic Games and Applications, 2015. “Impact of Risk Aversion and Countervailing Tax in Oligopoly,” Annals of Finance, 2016(共著)、翻訳書にノヴシェク『経済数学――基礎と応用』(共訳、多賀出版)
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
はじめに
第1章 推測的変動序論
1.1 推測的変動とは何か――直感的な説明
1.2 不均衡と推測的変動
第2章 代表的寡占モデル――静学モデル
2.1 クールノー・モデル
2.2 ベルトラン・モデル
2.3 先導企業-追随企業モデル
2.4 繰り返しゲームと企業間協調
付論
第3章 動学分析の準備
3.1 最大値原理
3.2 微分ゲーム
3.3 Driskill and McCafferty[1989] の動学均衡
付論
第4章 推測的変動と寡占均衡
4.1 再び、推測的変動とは何か
4.2 クールノーの推論
4.3 推測的変動についての評価と課題
4.4 数量についての推測的変動と価格についての推測的変動の対応関
係
付論
第5章 整合的推測的変動均衡
5.1 整合的推測的変動(CCV)
5.2 不完全情報とCCV
5.3 CCV均衡の特徴1
5.4 CCV均衡の特徴2
5.5 N対称企業のCCV均衡
付論
第6章 不完備情報とミスリード
付論
第7章 推測的変動と動学Ⅰ
7.1 静学的推測的変動と動学均衡
7.2 Dockner [1992]の解釈
7.3 離散型モデル
付論
第8章 推測的変動と動学Ⅱ
8.1 Dockner [1992]の異質財市場への一般化
8.2 価格調整モデル
8.3 シミュレーション分析
付論
第9章 不確実性と離散型動学モデル
9.1 問題の所在――推測的変動が意味するもの
9.2 モデルの構築
9.3 定常均衡
第10章 日本の軽乗用車産業の実証分析
10.1 背景
10.2 実証モデル――需要曲線
10.3 実証モデル――供給条件式
10.4 データおよび予備的分析
10.5 静学的および動学的推測的変動の推定
付論
おわりに
参考文献
事項索引
人名索引