慶應義塾大学産業研究所選書
戦後労働史研究 日産・ルノーアライアンス オーラルヒストリー グローバル提携時代の雇用・労使関係
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-7664-2721-9 C3034
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年03月上旬
▼国際資本提携が雇用・労使関係にもたらしたものとは。
バブル崩壊後、国際資本提携時代への画期となった日産自動車とルノーとのアライアンスとその後の改革の経緯を、労使各部門の責任者への聞き取りにより、多面的・客観的に描き出した、日本経営史における一級品の史料的価値を持つ1冊。
【著者(インタビュー対象者)】 ※肩書はインタビュー時(目次順)
志賀 俊之
日産自動車取締役・副会長。元 日産自動車代表取締役、最高執行責任者
西原 浩一郎
自動車総連会長、全日本金属産業労働組合協議会(IMF-JC)議長、連合副会長。元 日産労連会長
高倉 明
自動車総連副会長。元 全日産労組中央執行委員長、日産労連事務局長
中村 克己
カルソニックカンセイ会長、稲畑産業取締役、株式会社キトー取締役、関西エアポート株式会社社外取締役(三社社外取締役)。元 ルノーEVP兼日産自動車取締役
岩下 世志
株式会社ゼロ(元 日産陸送株式会社)名誉会長相談役。元 日産自動車上席常務
鈴木 裕
前 E-Graphics社会長。元 日産自動車取締役経営企画室長・ルノーSenior Vice-President
八代 充史(ヤシロ アツシ)
慶應義塾大学商学部教授・同大学産業研究所兼担所員
1982年慶應義塾大学経済学部卒業、84年慶應義塾大学大学院商学研究科修士課程修了(商学修士)、87年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学(93年博士(商学))、同年雇用促進事業団雇用職業総合研究所(現労働政策研究・研修機構)研究員、96年慶應義塾大学商学部助教授、2003年より現職。
井原 久光(イハラ ヒサミツ)
東京富士大学学長・経営学研究科教授
1976年慶應義塾大学経済学部卒業、82年早稲田大学第二文学部卒業、84年インディアナ大学経営大学院修了(MBA)、2009年中央大学大学院総合政策研究科後期博士課程修了(博士(総合政策))。1976年日産自動車株式会社、88年以降、産能短期大学、長野大学教授、インディアナ大学客員研究員、東洋学園大学教授を経て2019年より現職。
牛島 利明(ウシジマ トシアキ)
慶應義塾大学商学部教授・同大学産業研究所兼担所員
1988年慶應義塾大学商学部卒業、90年慶應義塾大学大学院商学研究科前期博士課程修了(商学修士)、93年慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学、93年慶應義塾大学商学部助手、2007年より現職。
梅崎 修(ウメザキ オサム)
法政大学キャリアデザイン学部教授・慶應義塾大学産業研究所共同研究員
1995年神奈川大学経済学部卒業、97年大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了(経済学修士)、2000年同博士後期課程修了(経済学博士)、同年政策研究大学院大学オーラル政策研究プロジェクト研究員、2003年法政大学キャリアデザイン学部専任講師、2007年同准教授、2014年より現職。
島西 智輝(シマニシ トモキ)
東洋大学経済学部教授・慶應義塾大学産業研究所共同研究員
2000年慶應義塾大学商学部卒業、2002年慶應義塾大学大学院商学研究科前期博士課程修了(商学修士)、2006年慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学(2008年博士(商学))、同年立教大学経済学部助手、2010年香川大学経済学部准教授、2017年より現職。
南雲 智映(ナグモ チアキ)
東海学園大学経営学部准教授・慶應義塾大学産業研究所研究員
2000年立教大学経済学部卒業、2002年慶應義塾大学大学院商学研究科前期博士課程修了(商学修士)、2005年慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学、2006年早稲田大学大学院商学研究科助手、2008年(公財)連合総合生活開発研究所研究員、2014年より現職。
山下 充(ヤマシタ ミツル)
明治大学経営学部教授
1990年早稲田大学政治経済学部卒業、99年早稲田大学文学研究科社会学専攻博士課程修了(博士(文学))、同年早稲田大学文学部助手、2003年日本労働研究機構(現労働政策研究・研修機構)研究員、2004年明治大学経営学部専任講師、2019年より現職。
目次
はじめに
解 題――本書の概要とその意義
第一章 日産・ルノー資本提携への道程――志賀俊之氏
ゴーン改革以前
自力再建から資本提携へ
日産リバイバルプランへ
改革への充電期間
第二章 日産リバイバルプランと雇用調整――西原浩一郎氏
ゴーン改革以前の日産労組
リバイバルプラン前夜
リバイバルプランの開始
労使関係の維持と変容
ゴーン改革への評価
第三章 村山工場閉鎖と労使協議会――高倉明氏
自動車総連時代
日産リバイバルプランへの取り組み
村山工場の閉鎖をめぐって
カルロス・ゴーン氏との関係
日産の人事制度改革
第四章 技術部門の変容とグローバル展開――中村克己氏
設計開発部門時代
経営企画室へ
アライアンス以降の技術部門の変化
商品企画室での仕事
中国・東風汽車へ
ルノーのアジア・アフリカ戦略を担う
カルソニックカンセイへ
第五章 日産陸送のMBOと新生――岩下世志氏
日産時代の経験
日産陸送のMBO交渉
「ゼロ」の出発
第六章 経営企画室とアライアンス交渉――鈴木裕氏
日産時代の概略
外資との提携を選択
経営企画室の構成と役割
アライアンス交渉へ
カルロス・ゴーン氏の評価
グローバル・アライアンス委員会
日産リバイバルプランの評価
参考文献
関連年表
索引